研究課題/領域番号 |
22KJ1702
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補助金の研究課題番号 |
21J22448 (2021-2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2021-2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分21020:通信工学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高山 創 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1) (30981063)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2023年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | パワーデバイス / ゲート駆動 / SiC MOSFET / デジタル化 / ディジタルアクティブゲートドライブ / 炭化ケイ素(SiC) / パワーMOSFET / 最適化 / パワーエレクトロニクス / デジタルアクティブゲートドライブ / 炭化ケイ素 (SiC) / 窒化ガリウム (GaN) |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、次世代パワー半導体として期待される炭化ケイ素 (SiC) パワー素子の活用のため,そのゲート駆動回路をフルデジタル化する技術を検討する.駆動回路の動作をソフトウェアによって最適化可能にすることで,同素子の課題である特性のばらつきや劣化,また動作条件の変動等に起因する回路動作の不良を回路実装後に低減できる.ノウハウに頼らずにパワー素子の性能を引き出す技術により,集積化した電力変換回路における複雑な回路動作をより柔軟に実現することが期待される.
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研究実績の概要 |
SiCパワー素子の電気的・熱的特性を活かした電源変換回路の小型集積化に向けて、駆動回路に動的な機構を追加し、その出力を数ナノ秒単位で調整するアクティブゲート駆動(AGD)技術が期待されている。本研究では、同技術をデジタル化し、計算機の援用を受けた最適化手法を適用することで、要件に合わせたゲート駆動回路の設計行程を排除し、SiCパワー素子の使いこなしに資する汎用なゲート駆動技術の確立を目指した。その核となる検討として、デジタルインターフェイスによって動作を柔軟に変更できるAGDハードウェアであるデジタルアクティブゲートドライバ(DAGD)の提案や、その最適化ソフトウェアの開発を行い、SiC MOSFETが実用上抱える課題に対する有効性を検証してきた。今年度は、研究計画に基づき、素子の特性のばらつきや、それに起因する直並列動作時の電気的ストレスの不均衡、並びに長期的な特性変化等を対象とした検討を行った。 今年度の実績として、DAGDの実用性の向上および高機能化を目的として、新たにモジュラー型の回路構成を考案した。提案した方式は、従来の抵抗方式のDAGDと比較して動作時の損失が少なく、またパワー素子の導通時のゲートバイアスを変更できるなど、高周波数での動作や多数素子の直並列駆動に特に適した機能を有する。特に後者の優位性を活かし、素子の特性のばらつきによる電流分担の不均衡が課題となり得るSiC MOSFETの並列動作において、素子毎に個別のゲート駆動パターンを設定することによって不均衡を是正できることを実験により確認した。さらに、こうした素子の特性に合わせたゲート駆動技術を発展させることで、パワー素子の劣化などの長期的な特性変化を補償する手法として提案ドライバを活用できる可能性を確認した。
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