研究課題/領域番号 |
22KJ1729
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補助金の研究課題番号 |
21J23160 (2021-2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2021-2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分43060:システムゲノム科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
亀田 重賢 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2023年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | circRNA / mRNA-LNP / circRNA switch / 細胞種特異的な遺伝子発現制御 / IRES / miRNA / 人工環状mRNA / 遺伝子発現の持続性 / RNA結合タンパク質 / 結合モチーフ |
研究開始時の研究の概要 |
新型コロナウイルスに対するワクチンでの成功を受けて、メッセンジャーRNA(mRNA)医薬は新たな創薬モダリティとしてますます期待が高まっている。しかし、mRNAは細胞内において非常に不安定であるため、その遺伝子発現の持続性は既存の遺伝子導入ベクターに比べて低いことが知られている。また、遺伝子導入後にターゲットの細胞・臓器以外での遺伝子発現による副作用が懸念されている。このような背景から、mRNA医薬の実用化範囲の拡大に向けて、遺伝子発現の持続性と特異性の向上が必要とされている。 本研究では、遺伝子発現の持続性と細胞種特異性を併せ持つ、次世代型人工mRNAを開発することで前述の解題の解決を試みる。
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研究実績の概要 |
本年度は、昨年度の研究成果についてNucleic Acids Research誌への論文投稿・発表を行った。また、昨年度に構築した環状mRNAスイッチ(circRNA switch)技術の実用化に向け、in vivo実験系の構築を行った。 in vivo実験の開始にあたり、他大学の研究室との共同研究契約、並びに脂質ナノ粒子(LNP)乾燥製剤の提供契約を結び、マイクロ流路等の機器なしでmRNA-LNPを調製可能な実験環境を構築した。使用するLNPについては各種mRNAの封入効率測定を実施し、従来の線状mRNA(linear mRNA)と我々のcircRNA switchが同等の封入率を示すことを確認した。 in vivoでの機能評価においては、各種mRNA-LNPをヌードマウスに投与し、ルシフェラーゼによるイメージング実験を行った。結果として、circRNA switch-LNPがマウスの肝臓、脾臓並びに前脛骨筋で機能することを確認した。 現在はcircRNA switchの更なる機能向上に向け、各種配列要素の最適化や、機能向上に寄与する新規配列要素の探索を行っている。加えて、今後の研究の効率化や産業応用に向け、環状mRNAの大量合成系の構築も行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度までの段階で、in vivo実験の実験条件の最適化と基本的な機能評価を完了していることから、概ね順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
肝臓がんモデルマウスの樹立を行い、肝臓がんの性状解析やmiRNA・タンパク質発現解析を行う。 得られた情報をもとに肝臓がん治療用circRNA switchの開発を行った後、モデルマウスにcircRNA switchを投与し、治療効果の検証を行う。
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