研究課題/領域番号 |
22KJ1732
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補助金の研究課題番号 |
21J23187 (2021-2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2021-2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分16010:天文学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
瀬戸口 健太 (2021, 2023) 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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特別研究員 |
瀬戸口 健太 (2022) 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2023年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 巨大ブラックホール / 活動銀河核 / 多波長天文学 / 宇宙論的進化 / X線天文学 / 銀河とブラックホールの共進化 |
研究開始時の研究の概要 |
銀河とその中心にある巨大ブラックホールは、相互に影響し共進化してきた。共進化メカニズム解明のため、本研究では銀河の星形成を制御する活動銀河核(AGN)ジェットを持つ電波銀河に着目する。遠方宇宙と近傍宇宙で電波銀河の共進化の様子は異なるため、AGNジェットが及ぼす影響は進化段階に応じ変化する可能性を持つ。そこで、遠方から近傍に渡り電波と透過力の高いX線観測により無バイアスに電波銀河を探査し、電波銀河の性質の宇宙論的進化を解明する。また、京大3.8m望遠鏡の面分光観測を利用し、電波銀河における星形成率の面密度分布を調べ、AGNジェットの星形成への作用を解明する。
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研究実績の概要 |
今年度は、Stripe 82領域内のX線で検出された z~0.5の活動銀河核(Active Galactic Nuclei ;AGN) における銀河・ブラックホール共進化の研究を完遂した。信頼できる 1 型の母銀河と AGN のパラメータを推定するため、母銀河可視測光データを抽出したカタログ (Li+21) を使用した。1 型 AGN におけるブラックホール質量 (MBH) と星質量 (Mstellar) 比の平均は log(MBH/Mstellar) = -2.7 ± 0.5 であり、近傍宇宙 (z- 0) における MBH-バルジ質量比に近い。この比は z~1.5 における全波長光度の大きい (log Lbol > 45) 1 型 AGN に対してやや小さく、この結果は log(MBH/Mstellar) の光度依存性によって説明され、赤方偏移依存性は小さいことを解明した。1 型と 2 型は、同一の Lbol の範囲では似た Mstellar 分布を持ち、一方で Lbol は 1 型より小さいことが分かった。この結果は、Lbol もしくは λEdd に依存するAGN統一描像を示唆している。 また、X線衛星Swift/BATかつ電波干渉計ALMAで検出された最近傍宇宙(<100Mpc)のBASS (BAT AGN Spectroscopic Survey) AGN 31天体(41.4<log Lx<43.4)について解析した結果、BASS サンプルはStripe82 領域サンプル(z~0.5)とSXDS領域のサンプル(z~1.5; Setoguchi+21)を統合解析した線形回帰の関係に概ね沿い、log(MBH/Mstellar) は光度の依存性が大きいという結果を支持し、低光度・近傍と高光度・遠方のAGNが異なる種族という有意な証拠は得られなかった。
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