研究課題/領域番号 |
22KJ1750
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補助金の研究課題番号 |
21J23273 (2021-2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2021-2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分29020:薄膜および表面界面物性関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
木村 考岐 (2021, 2023) 京都大学, エネルギー科学研究科, 特別研究員(DC1)
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特別研究員 |
木村 考岐 (2022) 京都大学, エネルギー科学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2023年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | ナノ構造体 / ペロブスカイト太陽電池 / ナノ構造 / 酸化チタン |
研究開始時の研究の概要 |
ペロブスカイト太陽電池は、シート上に作製することでフレキシブルかつ軽量な形状を得ることができる。しかし、シートの耐熱温度が比較的低いため、太陽電池を構成する半導体の結晶性を高めるための高温処理が行えず、発電効率が低くなるという課題がある。そこで、高温処理の代わりに、比較的低温で半導体の結晶方位を制御する手法を提案し、高効率なフレキシブル太陽電池の作製を目指す。
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研究実績の概要 |
2種類の結晶構造の1次元ナノ構造体酸化チタンを透明導電性基板上に作製し、キャリア輸送特性の向上を目的とした他元素ドーピングを行った結果、一方の結晶構造では他元素ドーピングによりナノ構造体の形状が変化して一定以上のドープ率で1次元ナノ構造を維持することが難しいのに対して、もう一方の化学的安定性が比較的低い結晶構造ではナノ構造の形態に大きな変化が見られずより高いドーピング率を達成できることを確認した。次に、基板上の1次元ナノサイズ空間に金属ハライドペロブスカイト量子ドットをメニスカスを利用した方法で並べることを試みた。その結果、ナノサイズ空間外に並んだ量子ドットと比較して、ナノサイズ空間内に並んだ量子ドットでは著しい発光強度の増加が確認された。また、別の1次元ナノ構造をもつ酸化チタン内部の1次元ナノサイズ空間内に金属ハライドペロブスカイト結晶を合成し、1次元ナノ構造をもつペロブスカイト結晶を作製したところ、得られた酸化チタン/ペロブスカイト結晶の複合材料では、1次元ナノ構造同士の接触がペロブスカイト結晶で生成された光励起キャリアをより効率的に酸化チタンへ移動することが確認された。 近年、軽量でフレキシブルな太陽電池としてペロブスカイト太陽電池が注目されている。ペロブスカイト結晶構造をもつ光吸収層と電子輸送層として働く金属酸化物半導体層の内部及び界面でのエネルギー損失や劣化は、太陽電池の性能を低下させる要因となる。本研究では、1次元ナノ構造を導入することで、キャリア移動やエネルギー移動の効率化に対して一定の成果が得られた。
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