研究課題/領域番号 |
22KJ2016
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補助金の研究課題番号 |
22J23449 (2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中塚 雅賀 (2023) 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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特別研究員 |
中塚 雅賀 (2022) 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2024年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2023年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2022年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | ハヌマンラングール / ヒマラヤラングール / ヒマラヤ高地 / 複雄群のオス間関係 / オスの繁殖戦略 / メスの選り好み / 父子判定 / 霊長類学 / 父子関係 / コドモ / 発達 / 人類進化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、単雄複雌群を形成する野生ハヌマンラングールを対象として、オトナオスが群れの子どもの「父親」としてどのような役割を担っているのかを明らかにすることを目的とする。 そのため、まず第一に、父親が許容という消極的な形で関与する子どもとの遊びを定量化することで、発達期の遊びに占める父子間の遊びの重要性を調べ、父親が遊びを通して子の発達や生存に影響を与えることを議論するための第一歩とする。第二に、こういった父子間の遊びの前提となる、子から父親への高い関心が、子の性別や発達段階に応じてどの程度、またどういった文脈で現れるのかを、子から母親への関心と比較することで明らかにする。
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研究実績の概要 |
令和5年度は、当該研究に適した新たな調査地を見つけるために、4月~6月のあいだにスリランカ中部・アヌラーダプラ県及びインド北部・ウッタラーカンド州で予備調査をおこなった。ウッタラーカンド州では、標高1600m~1700mのマンダル、標高2700m~2900mのカンチュラ・カラクの2ヶ所で予備調査をおこない、このうちカンチュラ・カラクを調査地として決定した。 当初の研究課題であった単雄群における父子間関係については、予定していたバングラデシュ・ジョソール県での調査がサルの行動生態に対する人為的影響が大きい点で困難であると判断した。そのため、追加の研究課題として、あまり研究の進んでいない、ヒマラヤ高地に生息するヒマラヤラングール(Semnopithecus schistaceus)の複雄群を対象に、オスどうしの社会関係とオスの繁殖戦略に関する研究テーマを計画した。 帰国後は、調査計画の検討をおこないつつ、第39回日本霊長類学会大会(2023年7月7日~7月9日、兵庫県民会館)や、第29回国際霊長類学会大会(IPS-MPS’23)(2023年8月19日~8月25日、マレーシア、サラワク州、クチン)、第96回日本社会学会大会(2023年10月8日~10月9日、立正大学)に参加し、他の研究者から研究計画に対する助言を求めた。 本調査は1月23日~5月15日を予定していたが、1月21日に、以前すでに一度受理されていた調査許可に問題が発生したことをインドの国立生物多様性機関(National Biodiversity Authority)及び現地森林局から一方的に通告され、予定していた期間通りに速やかにインドで調査を開始することが難しくなった。インド側から新たに要求された調査許可申請をおこなうとさらに半年から1年以上かかることが見込まれるため、現在調査地・調査対象種を変更することを検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本調査開始予定日の2日前に、インドの国立生物多様性機関(National Biodiversity Authority)及び現地森林局から、調査許可申請手続きの変更を言い渡された事情により、予定していた期間通りに速やかにインドで調査を開始することが難しくなったため。インド側から新たに要求された調査許可申請をおこなうとさらに半年から1年以上かかることが見込まれるため、現在調査地・調査対象種を変更することを検討している。
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今後の研究の推進方策 |
新たに別の調査地を探して(ネパールまたはチベットの調査地を検討している)ヒマラヤラングールの調査をおこなうか、屋久島のニホンザル(Macaca fuscata)を対象に類似のテーマで研究をおこなうかを検討している。
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