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新規腎線維化制御因子を標的とした核酸医薬による慢性腎臓病発症予防法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22KJ2164
補助金の研究課題番号 22J13380 (2022)
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分基金 (2023)
補助金 (2022)
応募区分国内
審査区分 小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
研究機関大阪大学

研究代表者

山本 彩葉  大阪大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2023年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2022年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード慢性腎臓病 / 転写因子
研究開始時の研究の概要

慢性腎臓病(CKD)は我が国における新たな国民病と言われており、その発症予防戦略の開発が求められている。CKDの進行には腎線維化が関与することが知られているが、申請者はこれまでに、筋線維芽細胞に発現する転写因子OASISが、腎線維化を促進する新規腎線維化関連因子であることを見出している。本研究では、腎線維化の抑制によるCKD発症予防法の開発を目的とし、腎障害におけるOASISの役割のさらなる詳細な解析と、OASISを標的とした治療薬の創製に取り組む。

研究実績の概要

慢性腎臓病発症予防法の開発を目的とし、腎線維化関連因子である転写因子OASISの腎疾患における役割解明と、OASISを標的とした治療薬の創製に取り組んでいる。
令和5年度は、前年度から引き続き腎障害早期におけるOASISの役割解明に取り組んだ。野生型マウスに糖尿病を誘発するStreptozocin (STZ)を投与し、障害早期から慢性期に至るまでの各タイムポイントでOASISの発現及び組織内局在を評価した。免疫染色の結果、障害早期にあたるSTZ投与2週後の腎臓で、一過性にOASIS発現筋線維芽細胞が増加することを見出した。そこで腎線維芽細胞株NRK49F細胞に高グルコース処置を行ったが、筋線維芽細胞への分化及びOASISの発現は誘導されなかった。この結果から、障害早期にみられるOASIS発現筋線維芽細胞の増加は、細胞周囲のグルコース濃度の上昇のみによるものではないことが示唆された。STZ投与2週目では、腎組織におけるTgf-b1の遺伝子発現にも増加傾向がみられており、これらのサイトカインや何らかの分泌因子によりOASIS発現筋線維芽細胞の増殖が誘導されている可能性が考えられる。
さらに、OASISを標的とする治療薬の開発にあたり、OASISが標的となりうる腎線維化以外の病態の探索を行った。CKD患者ではしばしば高リン血症が問題となる。そこで、NRK49F細胞にリンを処置したが、OASISの発現に変化は見られなかった。一方で、ある腎構成細胞においては、高リン負荷によりOASISの発現が上昇することを見出した。当該細胞においてリンは機能障害をもたらすことが知られており、OASISが高リン血症に伴う腎障害に関与している可能性が考えられる。

報告書

(2件)
  • 2023 実績報告書
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Arid5a/IL-6/PAI-1 Signaling Is Involved in the Pathogenesis of Lipopolysaccharide-Induced Kidney Injury2023

    • 著者名/発表者名
      Tanaka Koki、Harada Hiroki、Kamuro Hiroyasu、Sakai Hibiki、Yamamoto Ayaha、Tomimatsu Masashi、Ikeda Akari、Chosokabe Renya、Tanaka Shota、Okada Yoshiaki、Fujio Yasushi、Obana Masanori
    • 雑誌名

      Biological & Pharmaceutical Bulletin

      巻: 46 号: 12 ページ: 1753-1760

    • DOI

      10.1248/bpb.b23-00482

    • ISSN
      0918-6158, 1347-5215
    • 年月日
      2023-12-01
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Upregulation of OASIS/CREB3L1 in podocytes contributes to the disturbance of kidney homeostasis2022

    • 著者名/発表者名
      Miyake Yoshiaki、Obana Masanori、Yamamoto Ayaha、Noda Shunsuke、Tanaka Koki、Sakai Hibiki、Tatsumoto Narihito、Makino Chihiro、Kanemoto Soshi、Shioi Go、Tanaka Shota、Maeda Makiko、Okada Yoshiaki、Imaizumi Kazunori、Asanuma Katsuhiko、Fujio Yasushi
    • 雑誌名

      Communications Biology

      巻: 5 号: 1 ページ: 734-734

    • DOI

      10.1038/s42003-022-03709-x

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 大学院での腎臓病研究を通して得た経験2023

    • 著者名/発表者名
      山本彩葉
    • 学会等名
      次世代を担う若手のための創薬・医療薬理シンポジウム2023
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 4-(2-aminoethyl) benzenesulfonyl fluoride hydrochloride (AEBSF) reduced kidney fibrosis in part by targeting CREB3L1 in myofibroblasts.2022

    • 著者名/発表者名
      Ayaha Yamamoto, Masanori Obana, Yasushi Fujio.
    • 学会等名
      ASN Kidney Week 2022 Annual Meeting
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 国際学会

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公開日: 2022-04-28   更新日: 2024-12-25  

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