研究課題/領域番号 |
22KJ2172
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補助金の研究課題番号 |
22J14149 (2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分48020:生理学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
鎗 伸弥 大阪大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2023年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2022年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 骨代謝 / 骨リモデリング / 生体骨イメージング / 破骨細胞 / 骨細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
骨は、古い骨を溶かす破骨細胞と新しく骨を作る骨芽細胞が協調することで、再構築される(骨リモデリング)。骨リモデリングは破骨細胞が古い骨を溶かすことで始まるが、何がきっかけでいつ始まるのかに関しては不明である。本研究では、二光子励起顕微鏡による生体骨イメージングとsingle cell RNA sequence解析を組み合わせるという、独自の方法論で骨細胞の遺伝子解析をする新たな手法を確立し、骨細胞の機能的な多様性を明らかにする。
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研究実績の概要 |
骨は、古い骨を溶かす破骨細胞と新しく骨を作る骨芽細胞が協調することで、再構築される(骨リモデリング)。骨リモデリングは破骨細胞が古い骨を溶かすことで始まるが、何がきっかけでいつ始まるのかに関しては不明である。本研究では、二光子励起顕微鏡による生体骨イメージングとsingle cell RNA sequence解析を組み合わせるという、独自の方法論で骨細胞の遺伝子解析をする新たな手法を確立し、骨細胞の機能的な多様性を明らかにする。 骨細胞は骨に埋没しており採取することが困難な細胞であるため、骨細胞の多様性が解析可能な細胞数を得られる採取方法を検討する必要があった。従来の採取方法からCollagenaseや脱灰試薬の濃度等を変更することで、多くの骨細胞を採取できる方法を確立した。さらに、骨組織の特定の領域に存在する骨細胞のみを採取する方法の確立を試みた。光刺激により細胞を蛍光標識できるPhotoactivatable(PA)-GFPマウスと生体骨イメージング技術を融合させることで、特定の生体骨組織内に存在する骨細胞のみを蛍光標識することに成功した。加えて、破骨細胞近傍の骨細胞のみを蛍光標識する技術の確立にも取り組んだ。PA-GFPマウスと破骨細胞を蛍光標識したTRAP-tdTomatoマウスを掛け合わせたマウスを作製し、二光子励起イメージング技術を組み合わせることで、破骨細胞近傍の骨細胞のみを蛍光標識できる新たな方法を開発した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は骨細胞の多様性の解明、および破骨細胞の機能や局在の制御機構の解明を目的としている。本年度は、骨細胞の採取方法の改良や、骨組織の微小領域に存在する骨細胞を標識する技術開発を行った。これらの技術の改良・開発は本研究課題達成に必要不可欠であり、おおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
骨細胞に機能的な多様性があるのかを解明するために、骨細胞のsingle cell RNA sequence解析を行う。さらに二光子励起顕微鏡やsingle cell RNA sequence解析などを用いて破骨細胞の局在や機能を時空間的に制御する骨細胞を同定する。また、阻害剤やノックアウトマウスを用いて、同定した骨細胞サブセットが破骨細胞の局在や機能にどのような影響を与えるのか解析するとともに、骨の恒常性にどのような役割を担うのか明らかにする。
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