研究課題/領域番号 |
22KJ2219
|
補助金の研究課題番号 |
22J22248 (2022)
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
森田 裕子 大阪大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2024年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2023年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2022年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
|
キーワード | モデル動物作成 / 神経障害 / 運動機能障害 / 神経免疫 / 視神経脊髄炎モデル動物 |
研究開始時の研究の概要 |
視神経脊髄炎は視神経や脳、脊髄が障害され、重篤な機能障害が生じる自己免疫疾患である。現存する治療は再発抑制を主眼としており、急性期に後遺症を緩和する治療は乏しいため、病態に基づく治療法開発が望まれている。視神経脊髄炎の病態はアストロサイトが障害されることに起因することはわかっているが、変性後に神経障害が生じる機序は不明である。本研究では、アストロサイト障害後の炎症反応と神経軸索障害の関連を分子レベルで解明し、新規治療法の開発を目指す。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は、視神経脊髄炎の病態について、アストロサイト障害後の炎症反応と神経障害の関連を分子レベルで解明することである。 本年度は、確立した視神経脊髄炎(脳病変)マウスモデルを用いて、経時的に脳の組織学的解析を行った。さらに前年度に絞り込んでいた神経障害に関与すると予想される免疫細胞に発現する分子について阻害実験を行い、組織障害の程度と運動障害の改善が生じるか検証した。 組織学的解析からは、広範なアストロサイト障害と、免疫細胞の浸潤が確認された。そのため免疫細胞のサブタイプ分類、病理変化との関連について解析を行った。これらの評価によって、視神経脊髄炎の病理下でどのような種類の免疫細胞が集積しているかについて確認できた。次に神経障害に関与する細胞について同定するための実験を進めている。これまでに行った実験で標的となる細胞を絞り込んでおり、これらを選択的に薬剤で除去または機能の阻害実験を行うことで検討している。今後、神経障害の評価については、行動試験を実施し運動機能評価と神経細胞の数やアポトーシスの検出を含めた組織学的解析を行う予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、確立した視神経脊髄炎(脳病変)マウスモデルを用いて、経時的に脳の病理変化や運動機能障害の行動試験について解析を行った。さらに前年度に絞り込んでいた神経障害に関与すると予想される免疫細胞の除去や免疫細胞に発現する分子について機能阻害実験を行った。この実験により、組織障害の程度と運動障害の改善が生じるか検証を行っている。本研究の仮説を検証するために必要な実験系の構築を行い、薬剤投与によってその効果を検証しているため、おおむね順調に進展していると考える。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は、神経障害がどの細胞によって、またどの様なメカニズムで生じるかを明らかにするための検証を行う予定である。神経障害の緩和について検証するために、運動機能評価と組織の解析を行っている。また、網羅的な遺伝子解析や免疫細胞の機能状態マーカーについても検証していく予定である。
|