研究課題/領域番号 |
22KJ2266
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補助金の研究課題番号 |
22J11859 (2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分44050:動物生理化学、生理学および行動学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
小林 宜弘 (2023) 神戸大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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特別研究員 |
小林 宜弘 (2022) 神戸大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2023年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2022年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 昆虫 / 定位 / ランドマーク / 報酬系 / オクトパミン / 偏光 |
研究開始時の研究の概要 |
動物は採餌や繁殖のため、様々な手掛かり(cue)に基づいたナビゲーションを行う。近年、それらのcue を自身が置かれた環境に応じて柔軟に使い分ける事例が報告されている一方、その複雑な情報処理メカニズムについては未解明な点が多い。 本研究では、ミツバチの飛行行動から偏光刺激とランドマーク刺激をフィードバック制御するVRフライトシミュレータを用いた採餌学習パラダイムにより、ナビゲーションにおける偏光情報とランドマーク情報それぞれの有用性とその要因を評価する。これにより、ミツバチのナビゲーション行動におけるcue 選択のアルゴリズムを解明することを目的とする。
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研究実績の概要 |
動物は様々な手掛かり(cue)に基づいたナビゲーションを行う。複数のcue を自身が置かれた環境と状況に応じて柔軟に使い分ける事例が報告されている一方、その複雑な情報処理メカニズムについては未解明な点が多い。そこで本研究では、飛行中のセイヨウミツバチの映像やトルクから飛行方向を推測し、それによってミツバチに与える偏光刺激とランドマーク刺激をフィードバック制御するVRフライトシミュレータを構築し、目的地に到達するためにこれらのcueをどのように取捨選択するのか、そのアルゴリズムの解明を目的としている。 今年度は、昨年度までに構築したトルク計の出力に基づいてミツバチの飛行方向を計測し、ミツバチの正面に配置したPCモニターに表示するランドマークの位置を飛行方向に合わせてフィードバック制御するVR装置を用いて、種々のランドマーク刺激を用いた視覚定位学習の解析を行った。これまでに行ってきた異なる色の組み合わせの他に、同じ図形で配置が異なる組み合わせや、向きの異なる縞模様の組み合わせを用いて、定位学習の成立を検証したところ、図形の配置が異なる組み合わせでは学習が成立した一方で、縞模様の向きが右上がりと左上がりの組み合わせでは学習が成立しないこと明らかとなった。これらの組み合わせはいずれも、自由飛行条件では識別できることが明らかとなっていることから、フライトシミュレータを用いた実験系では視覚パターンの識別能に何らかの制約がかかることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
フライトシミュレータを用いたランドマーク刺激に対する定位学習のパラダイムについて、適切なランドマーク刺激やその提示条件の検討に想定以上に時間がかかっている。また、昨年度の薬理学的実験から示唆された、脳内のオクトパミンシグナル伝達系の定位学習への関与についてより詳細に検証するため、阻害剤の局所投与や異なるシグナル伝達系に関わる薬剤を用いた実験が必要であると考え、現在、引き続きこれらの解析を遂行中である。
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今後の研究の推進方策 |
引き続きランドマークに対する定位学習について、現在遂行中である刺激に関する条件の検討と薬理学的実験を行い、フライトシミュレータにおけるランドマークに基づく定位学習の性質とその神経メカニズムについて明らかにすることを計画している。また同時に、VRフライトシミュレータを偏光とランドマークを対提示できるように改良し、複数のcueを利用する定位行動の解析を目指す。
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