研究課題/領域番号 |
22KJ2396
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補助金の研究課題番号 |
21J21810 (2021-2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2021-2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分61010:知覚情報処理関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
西村 和也 九州大学, システム情報科学府, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2023年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | Label-efficient learning / 深層学習 / バイオメディカル / バイオ画像認識 / 弱教師学習 / 画像認識 / 機械学習 / 少数データ / Weakly supervised / Bioimage analysis / Machine learning / Image recognition |
研究開始時の研究の概要 |
深層学習技術により,細胞が一細胞単位で追跡,認識が可能となりつつある.しかし,深層学習に基づいた手法には,認識したい目標のタスク毎,撮影環境毎に十分な学習データが必要である.細胞は様々な撮影条件(顕微鏡種,細胞種,スケールなど)で撮影されるため,条件毎に学習データを作成するのは難しい.そこで,本研究ではバイオ分野に存在する人がアノテーションを付与しなくても簡易に取得可能なラベル(細胞種のラベル,時系列の撮影順序,診断ラベルなど)を用いて,深層学習の学習に必要な学習データの作成コストの削減を目指す.深層学習の学習コストの削減によりバイオ画像認識の応用を促進することが期待できる.
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研究実績の概要 |
バイオ分野に存在する簡易に取得可能なラベルを用いた画像認識を目標として研究に取組んでいる。 この研究目的は、AIによるバイオ画像解析において実応用の障壁となる,AIモデルの学習に大量の教師データが必要という問題を解決するためのものであり、画像認識技術の実応用促進に寄与する研究である。 当該年度は、研究成果が医療画像解析のトップ会議であるMICCAIにおいて主著で採択された。さらに、バイオ分野に留まらず応用研究として医療分野に研究のフレームワークを拡張し、以下の2点の研究課題を進行中である。具体的な研究の内容を以下に記す。(1) 診断ラベルを用いた内視鏡画像認識:内視鏡画像診断では、画像診断時に患者単位の診断ラベル(患者から得られる画像の集合に対する診断結果)が記録される。この診断ラベルを活用した自動診断手法の開発に取り組んだ。具体的には、画像集合を入力として診断ラベルを推定するモデルを構築し、画像診断と同様に診断ラベルの推定が可能な深層学習モデルを提案した(MICCAI 2024 投稿中)。(2) 画像からの遺伝子発現の推定:細胞や組織の遺伝子発現観測技術の発展により、空間解像度を持った遺伝子発現データが病理画像と共に観測可能となりつつある。遺伝子発現データによりがんの発生過程の解明や遺伝子と細胞形態の関係性の解明に期待が持てる。しかし、この遺伝子発現データの撮影コストが高い。そこで、病理画像から遺伝子発現を推定することによる解析コストの削減に取り組む。具体的には、遺伝子発現データのデータの特性に着目し、観測データがポアソン分布に従うことを踏まえ、分布を推定可能な生成モデルによる遺伝子発現推定手法を検討している。
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