研究課題/領域番号 |
22KJ2436
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補助金の研究課題番号 |
22J11709 (2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分37020:生物分子化学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
竹田 大樹 九州大学, 薬学府, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2023年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2022年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | シアロ糖鎖 / C-グリコシド / 代謝耐性アナログ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ケミカルバイオロジー研究を指向した代謝耐性型シアロ糖鎖アナログの新規合成法の開発を行う。従来、シアロ糖鎖は生物学的手法により機能解析が行われてきたが、分子レベルでの機能解析の実現にはケミカルバイオロジー法の確立が必須である。本法確立における課題の一つは、生体内酵素による糖鎖の分解にあることから、代謝を受ける結合部に修飾を施し、糖鎖本来の機能を摸倣しつつ代謝耐性を付与したアナログ群を創製する。本研究の実現により、従来困難だったシアロ糖鎖の真の分子メカニズム解明に貢献できると期待される。
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研究実績の概要 |
当研究室ではガングリオシドGM3の代謝耐性アナログとして炭素連結型GM3を合成し、細胞レベルでの機能評価を実施した。その結果、本アナログ群は天然型GM3と同様の機能を発揮し、中でも(S)-CHF連結型が最も高い活性を示すことを明らかにした。本研究では、シアロ糖鎖の機能解明に有用であると期待される(S)―CHF型シアロ糖鎖の効率的かつ統一的な合成を志向し、分子間カップリングを基盤とした合成法の確立を目指している。 本戦略の大きな課題は立体障害の大きなシアル酸アノマー位で立体選択的にC-C結合を形成しなければならない点にある。この実現のために橋頭位グリコシルラジカルの利用を着想し、その前駆体となるビシクロ環含有シアル酸ドナーの合成に着手した。架橋部の長さに応じて反応性が異なり、鎖長が短いほど変換が困難であることが分かったが、詳細な検討により環サイズの異なるシアル酸ドナーの統一的な合成法を確立できた。続いて鍵反応であるカップリング反応を検討した。初めに当研究室で確立した可視光レドックスクロスカップリングの条件に付したところ、期待通り橋頭位でのグリコシルラジカルの発生が確認できた。しかしその反応性の制御は困難であり、二量化や過剰還元などの副反応が進行し、目的物は痕跡量得るのみであったため、本条件の適用は断念した。その後、低原子価金属を用いる還元的条件に付した際に望みの反応が進行することを見出し、モデル基質との反応において中程度の収率で目的物を得ることに成功した。今後は本基質でのカップリングを実施し、各種シアロ糖鎖アナログ群の合成を目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の想定とは異なる条件だが、橋頭位ラジカルを利用して最大の課題であるC-C結合形成の足掛かりを見出すことができた点は非常に重要な成果であると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
見出したカップリング条件を、ブロモフルオロオレフィンを有する本基質とのカップリングに適用し、条件の最適化を図る。その後オレフィン部の水素化とグリコシル化により、広範な炭素連結型シアロ糖鎖アナログ群を合成する。
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