研究課題/領域番号 |
22KJ2495
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補助金の研究課題番号 |
22J22706 (2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分62010:生命、健康および医療情報学関連
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
築山 翔 九州工業大学, 大学院情報工学府, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2024年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2023年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2022年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 深層学習 / 機械学習 / ウイルス感染症 / シミュレーション / 構造生物学 / タンパク質相互作用 / 創薬 / タンパク質間相互作用 / ウイルス / Attention / SARS-CoV-2 |
研究開始時の研究の概要 |
薬物が標的タンパク質に結合することでヒト-ウイルスタンパ ク質間相互作用を阻害することができ、ウイルスの感染を抑えられる。本研究では、ヒトーウイルスタンパク質間相互作用の予測スコアとPPIネットワークや遺伝子オントロジーの情報を使用することにより、創薬ターゲットとなりうる相互作用を特定する。さらに、薬物―標的タンパク質間相互作用予測時にモデルが生成した特徴を使用することで薬物のターゲットとなりうる相互作用部位を予測する。
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研究実績の概要 |
本研究ではウイルスの感染メカニズムの解明と抗ウイルス薬の開発に関連した研究を促進するために、アミノ酸配列からヒト-ウイルスタンパク質間相互作用と薬物-標的タンパク質間相互作用を高い精度で予測できるような手法の開発に取り組んでいる。当該年度はタンパク質のアミノ酸配列に加えて、タンパク質の構造情報を用いた予測を検討した。タンパク質の構造情報は、相互作用の予測を考える上で、原子の幾何学的な特徴を与える非常に重要な情報であるが、実験的にタンパク質の構造情報を同定することは容易ではなく、そのような情報を用いた相互作用の予測では構造が既知のタンパク質に適用が限られる。そのため、当初の研究計画ではアミノ酸配列のみを用いた相互作用予測手法の開発を検討していた。その一方で、近年、深層学習を用いることで、アミノ酸配列からタンパク質の構造情報を高い精度で予測することのできる手法が開発されている。そこで、このような手法を用いることで、アミノ酸配列からタンパク質の構造情報を予測し、アミノ酸配列とタンパク質の構造情報の両方を用いた相互作用の予測手法を検討した。このような研究の遂行において、研究活動の一部を海外の研究機関にて行うことで、生体分子の構造情報を用いた予測手法(前処理、特徴量の生成、モデル構築等)についての最先端の技術を調査し、機械学習や深層学習手法に加えて、シミュレーション技術などのアプローチを検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当該年度はタンパク質のアミノ酸配列の情報だけでなく、構造情報を用いる様々なアプローチを検討した。その一方で、シミュレーション手法を用いた新たなアプローチの実装、構造情報を用いた予測に関する研究調査、深層学習モデルの構築に多くの時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究では、当該年度得られた知見を元に、タンパク質のアミノ酸配列と構造情報を用いてヒト-ウイルスタンパク質間相互作用と薬物-標的タンパク質間相互作用を高い精度で予測できるようなワークフローを確立する。また、本研究を創薬等に関連した研究に活かすために、Webサーバーの構築及び、コマンドラインツールの開発に取り組み、最終的な研究成果をまとめ、国際論文誌に出版する。
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