研究課題/領域番号 |
22KJ2581
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補助金の研究課題番号 |
22J22682 (2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分48030:薬理学関連
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研究機関 | 岐阜薬科大学 |
研究代表者 |
徳村 和也 岐阜薬科大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2024年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2023年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2022年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 異所性骨化 / アミノ酸トランスポーター / Slc7a5 |
研究開始時の研究の概要 |
異所性骨化 (HO) は筋肉や脂肪などの軟組織に病的な骨組織が形成される現象であり、早期予測診断技術・根本的治療薬の開発は喫緊の課題である。本研究では、HOモデルマウスや臨床検体を用いて、Slc7a5イメージングによるHOの発症・進展予測の確立、Slc7a5阻害による異所性骨の縮小および骨化の抑制メカニズムの解明を目的とする。
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研究実績の概要 |
異所性骨化 (heterotopic ossification = HO) は筋肉や脂肪などの軟組織に病的な骨組織が形成される現象である。HOは早期治療が困難である点、根本的治療法が確立されていない点、および外科手術による異所性骨の除去は禁忌とされている点から、早期予測診断技術・根本的治療薬の開発は喫緊の課題である。我々はこれまでに、マウスHO組織の間葉系幹細胞(MSC)においてSlc7a5が高発現すること、およびMSC特異的にSlc7a5を欠損させたマウスではHOの発症・進展が抑制されることを明らかにした。しかし、それらの詳細なメカニズムは不明である。そこで、本研究では、HOモデルマウスや臨床検体を用いて、Slc7a5イメージングによるHOの発症・進展予測の確立、Slc7a5阻害による異所性骨の縮小および骨化の抑制メカニズムの解明を目的とする。本年度は薬理学Slc7a5阻害によるHOの発症・進展の変化を評価するために、HOモデルマウスにSlc7a5阻害剤であるBCH (2-Amino-2-norbornanecarboxylic acid)を投与し、μCTイメージングにより異所性骨の組織量を定量した。その結果、BCH投与群ではHOの発症・進展が抑制されていた。また、Slc7a5阻害により HOが抑制されるメカニズムをより詳細に解析するために、RNA-seq解析を実施し、Slc7a5の下流シグナル探索を行った。その結果、Slc7a5阻害により変動する遺伝子群が明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の研究成果より、BCHを用いた薬理学Slc7a5阻害によってもHOの発症・進展が抑制されることが明らかとなった。さらに、Slc7a5阻害により変動する遺伝子群が明らかとなった。これらのことから、本研究の目標である「異所性骨の縮小および骨化の抑制メカニズムの解明」が進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、「異所性骨の縮小および骨化の抑制メカニズムの解明」をより進展させるために、shRNAおよび遺伝子発現ベクターを用いた、遺伝学的解析により、RNA-seq解析で変動した遺伝子群の中でHOの発症・進展に重要な遺伝子の同定を行う。
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