• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

哺乳動物で獲得されたアラーモンによる新たなストレス応答制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22KJ2661
補助金の研究課題番号 21J00755 (2021-2022)
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分基金 (2023)
補助金 (2021-2022)
応募区分国内
審査区分 小区分42030:動物生命科学関連
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

伊藤 道俊 (2021, 2023)  慶應義塾大学, 環境情報学部, 特別研究員(PD)

特別研究員 伊藤 道俊 (2022)  慶應義塾大学, 環境情報学部, 特別研究員(PD)
研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
キーワード緊縮応答 / ppGpp / MESH1 / シグナル伝達
研究開始時の研究の概要

細菌のストレス応答を包括的に制御する核酸分子、グアノシン四リン酸(ppGpp)が動物細胞でも検出された。しかし、その合成経路、応答するストレス、どのような代謝調節を行っているかなどは一切明らかになっていない。そこで本研究では、1. イオンクロマトグラフィー質量分析法(IC-MS)を用いた高感度なppGpp定量系の開発、2. 種々のストレス条件下におけるppGpp定量、3. ppGppと特異的に結合するタンパク質の同定、という実験を通して動物細胞におけるppGppの機能解明を行う。

研究実績の概要

本研究では、イオンクロマトグラフィー-質量分析法(IC-MS)を用いた動物細胞のppGpp定量系を開発し、動物の(p)ppGpp定量を行う上での課題であった、イオンペア試薬を用いない高感度(p)ppGpp定量の開発に成功した。この実験系を用いて、HeLa細胞の(p)ppGpp定量を行ったところ、ppGpp標準品とは異なるリテンションタイム(RT)を持つppGpp様シグナルが検出された。ヒトppGpp分解酵素MESH1欠損HeLa細胞、大腸菌のppGpp合成酵素RelA過剰発現HeLa細胞を作成してppGpp定量を行った。その結果、RelA過剰発現体からはppGpp標準品と同様のシグナルが得られたが、MESH1欠損体からは野生型と同様、ppGpp標準品とはRTが異なるシグナルが検出された。これらと、MSスペクトルの結果から、ヒト細胞から検出されるppGpp様シグナルはppGppのアナログであることが示唆された。
また、研究開始当初はppGppと結合するヒトタンパク質は一切確認されていなかったが、ヒトGTPセンサータンパク質であるPI5P4KβのGTP結合部位にppGppが結合することを明らかにした。この結果を受けて、ppGpp-conjugated beadsの作成を行い、ヒトのppGpp結合タンパク質の網羅的な解析を行う基盤づくりを行った。さらに、動物におけるppGpp合成酵素探索のため、ppGpp合成分解能を持たない大腸菌変異株を作成し、変異株に対してヒトの脳cDNAライブラリーを導入した。選択培地でスクリーニングを行ったところ、いくつかのコロニーが得られた。
これらの研究により、動物における(p)ppGppの生理的な役割を同定するまでは至らなかったが、今後のppGpp研究を進めていくうえで重要な基盤づくりを行う事ができた。

報告書

(3件)
  • 2023 実績報告書
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Regulation of ppGpp Synthesis and Its Impact on Chloroplast Biogenesis during Early Leaf Development in Rice2022

    • 著者名/発表者名
      Ito Kazuhiro、Ito Doshun、Goto Mina、Suzuki Sae、Masuda Shinji、Iba Koh、Kusumi Kensuke
    • 雑誌名

      Plant and Cell Physiology

      巻: 63 号: 7 ページ: 919-931

    • DOI

      10.1093/pcp/pcac053

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] The GTP responsiveness of PI5P4Kβ evolved from a compromised trade-off between activity and specificity2022

    • 著者名/発表者名
      Takeuchi Koh、Ikeda Yoshiki、Senda Miki、Harada Ayaka、Okuwaki Koji、Fukuzawa Kaori、Nakagawa So、Yu Hong Yang、Nagase Lisa、Imai Misaki、Sasaki Mika、Lo Yu-Hua、Ito Doshun、Osaka Natsuki、Fujii Yuki、Sasaki Atsuo T.、Senda Toshiya
    • 雑誌名

      Structure

      巻: 30 号: 6 ページ: 886-899.e4

    • DOI

      10.1016/j.str.2022.04.004

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

URL: 

公開日: 2021-05-27   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi