• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

肺癌オルガノイドを用いた小細胞肺癌の分子進化過程・抗癌剤耐性化メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 22KJ2670
補助金の研究課題番号 21J21306 (2021-2022)
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分基金 (2023)
補助金 (2021-2022)
応募区分国内
審査区分 小区分50010:腫瘍生物学関連
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

福島 貴大  慶應義塾大学, 医学研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2023年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードオルガノイド / 小細胞肺癌 / Precision Medicine / 分子進化
研究開始時の研究の概要

独自の肺癌オルガノイド技術を用いて小細胞肺癌(SCLC)の生物学的理解および新規の治療標的を同定する。
(1)大規模なSCLCオルガノイド樹立:同一患者の複数のタイムポイントでの樹立を含め、50症例程度でのオルガノイドを樹立する。
(2)網羅的遺伝子解析:治療前後もしくは亜分類ごとに起きている遺伝子変異、発現異常を解析し、分子異常の候補を決定する。
(3)生物学的検証:標的分子の免疫染色やImmunoblottingも実施しタンパク発現の評価や候補薬剤について薬剤感受性の差異を確認する。候補分子異常について遺伝子編集技術でオルガノイドに導入し、目的のフェノタイプが認められるか生物学的に検証する。

研究実績の概要

(1)世界最大の小細胞肺癌オルガノイドライブラリーを樹立した:
様々な培養条件の検討を行い,効率的な小細胞肺癌オルガノイド樹立法を開発した.少量の臨床検体からも樹立が可能になるとともに,血液中を循環している癌細胞からもオルガノイド樹立することに成功した.その結果,患者に負担をかけずに採血のみでオルガノイド樹立が可能になった(特許番号:PCT/JP2022/034701).
既に30人の小細胞肺癌患者からオルガノイドを樹立し,世界最大のオルガノイドライブラリーを構築した.
(2)オミクス解析により小細胞肺癌の分子異常を把握し, IGF1R阻害薬が有効なサブグループを同定した: 全エクソーム解析では既報の小細胞肺癌に矛盾しない遺伝子変異が検出された他,新規治療標的となる融合遺伝子を同定した. RNA/ATAC解析では小細胞肺癌の転写因子調節による不均一性を明らかにすると共に,生物統計解析により小細胞肺癌発癌プロセスの多様性理解に繋げた. また, 詳細なニッチ依存性解析により特定のサブタイプ(POU2F3/YAP1)がIGF1R経路に強く依存していることを明らかにした. さらに, それらの小細胞肺癌に対して, IGF1R阻害剤が選択的に奏功することをin vitro, in vivo双方での薬剤感受性解析で実証した.
本知見は,今までバイオマーカーを用いた個別化医療が行われていなかった小細胞肺癌領域に,新たな個別化医療を提案するものであり,今後小細胞肺癌患者の臨床現場を大きく変える可能性を有している. 現在,同定した治療候補分子について新規の治療法につなげるべく,臨床試験などへの導出の可能性を探っている.

報告書

(3件)
  • 2023 実績報告書
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2024 2023 2022 2021

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件) 産業財産権 (2件)

  • [学会発表] Patient-derived lung cancer organoids illuminate IGF-1 dependency in POU2F3- and YAP1- type small cell lung cancer2024

    • 著者名/発表者名
      Takahiro Fukushima
    • 学会等名
      第21回日本臨床腫瘍学会学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] Phenotype mapping of patient-derived small cell lung cancer organoids illuminate subtype-specific therapeutic vulnerability.2023

    • 著者名/発表者名
      Takahiro Fukushima
    • 学会等名
      World conference on Lung Cancer 2023
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Phenotype mapping of patient-derived small cell lung cancer organoids illuminate subtype-specific therapeutic vulnerability.2023

    • 著者名/発表者名
      Takahiro Fukushima
    • 学会等名
      2023 World Conference on Lung Cancer
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 国際学会
  • [産業財産権] 小細胞肺癌患者CTC由来オルガノイド製造と小細胞肺がん分子標的治療薬としてのIGF-1R阻害剤2022

    • 発明者名
      安田浩之、福島貴大ら
    • 権利者名
      安田浩之、福島貴大ら
    • 産業財産権種類
      特許
    • 出願年月日
      2022
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [産業財産権] 小細胞肺癌患者CTC由来オルガノイド製造2021

    • 発明者名
      安田浩之、佐藤俊朗、胡谷俊樹、福島貴大、福永興壱、他
    • 権利者名
      安田浩之、佐藤俊朗、胡谷俊樹、福島貴大、福永興壱、他
    • 産業財産権種類
      特許
    • 出願年月日
      2021
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

URL: 

公開日: 2021-05-27   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi