研究課題/領域番号 |
22KJ2772
|
補助金の研究課題番号 |
22J01185 (2022)
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分90030:認知科学関連
|
研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
都地 裕樹 中央大学, 人文科学研究所, 特別研究員(PD)
|
研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 乳児 / 社会的発達 / 脳波 / 近赤外分光法 / 予期 / 顔 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究はヒトの社会性の認知神経処理の発達を明らかにするために、乳児の脳血流動態を近赤外分光法(Near-infrared spectroscopy:NIRS)を用いて計測し、予期生起課題遂行時の社会的文脈の処理について明らかにする。さらに、発展課題として乳児の脳波を脳波計(Electroencephalogram:EEG)を用いて計測し、電流源推定解析や深層学習を用いた予測モデルの作成など、高度な解析技術を探索的に用いて乳児の予期が生じる神経基盤の解明を試みる。
|
研究実績の概要 |
本研究をより発展させるために、発展課題である脳波解析技術による予期能力の可視化に取り組んだ。成人で報告されている顔の好みに対する脳波のデコーディング技術(Davis et. al, 2021)を乳児に応用し、予期的な脳活動のデコーディング技術の開発を目指した。しかし、デコーディングに用いる分類器の作成のための学習データとして膨大な脳波データが必要であったが、乳児は長時間の計測が困難なため十分なデータの収集ができなかった 一方、乳児の社会的認知の発達を明らかにするために自律神経系の活動に着目した研究成果が国際論文雑誌Journal of Experimental Child Psychologyに採択された。具体的には、乳児の瞳孔径の同調現象には情動反応が伴うことを皮膚電気反応を計測することで明らかにした。さらに、この乳児の瞳孔径の同調現象に人種効果が見られるか検討した。その結果、生後5・6ヶ月では自人種の顔に対して生じた乳児の瞳孔径の同調現象の倒立効果は他人種顔では生じないが、生後7・8ヶ月には他人種顔に対しても瞳孔径の同調現象の倒立効果が生じた。この研究成果を国際論文雑誌Scientific Reportsに投稿しており、採択される予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は、発展課題である脳波解析技術による予期能力の可視化に取り組んだが、デコーディングに用いる分類器の作成のための学習データとして膨大な脳波データが必要であったが、乳児は長時間の計測が困難なため十分なデータの収集ができなかった。そのため、短い計測でも十分なデータを収集できる実験計画を再考する必要が生じたため、進捗状況としてはやや遅れている状況である。
|
今後の研究の推進方策 |
短い計測でも十分なデータを収集できる実験計画を再考する。または、少ない学習データでも性能の良い識別器を作成する手法を模索する。
|