研究課題/領域番号 |
22KJ2843
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補助金の研究課題番号 |
21J00567 (2021-2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2021-2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
小林 稔周 明治大学, 明治大学, 講師
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 可換環 / ホモロジカル次元 / Cohen-Macaulay環 |
研究開始時の研究の概要 |
可換環の重要なクラスであるCohen-Macaulay環の研究を加群やその全体のなす圏(加群圏)を用いて行う。とりわけ加群圏の部分圏分類問題に 取り組む。先行研究としてDao-Kobayashi-TakahashiによるBurch環と呼ばれる環上の部分圏分類の結果がある。本研究ではこの先行研究の拡張 を他のCohen-Macaulay環の部分クラスに対して行うことを目標とする。 重要な例として、Golod環および余深度が3以下の環を想定している。
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研究実績の概要 |
本年度は1次元局所環のホモロジカルまたはカテゴリカルな性質の解明のため、以下の研究を行った。(1)半双対化加群は双対化加群(複体)の一般化として定義される。半双対化加群を用いた類似によって、Cohen-Macaulay加群や全反射加群と同様のホモロジカル理論を展開することができる。一方で非自明な半双対化加群の存在はほとんど知られていない。一方で、1次元局所環の典型例として数値半群環がある。本研究では数値半群環がいつ非自明な半双対化加群を持つのかという問題に取り組んだ。結果として、重複度が8以下ではそのような半双対化加群は存在しないこと、重複度9では数値半群環を分類できること、および重複度10以上では非自明な半双対化加群を持つ数値半群環が必ず存在することを明らかにした。(2)近年EnomotoらによってKE-閉部分圏などの新しい部分圏のクラスが導入され、環の表現論に応用されるようになった。本研究ではこのKE-閉部分圏に注目し、特に可換環上でのそれらの分類に取り組んだ。本研究で得られた成果としては、可換環のKrull次元が1次元以下であるときは全てのKE-閉部分圏はねじれ自由類に限られることを確かめた。穏当な条件の下では、その逆が成り立つことも確認できた。以上の成果を論文にまとめ、雑誌に投稿済みである。 研究機関全体を通じて、特に1次元の可換環上の加群やその不変量について精密に調べることができた。特に顕著な成果として、上記の(2)の他、1次元局所整域上のトレースイデアルの集合の有限性の特徴づけに成功している。
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