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近代日本の学校文化史―集合的アイデンティティ形成における校歌の役割

研究課題

研究課題/領域番号 22KJ2856
補助金の研究課題番号 21J00406 (2021-2022)
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分基金 (2023)
補助金 (2021-2022)
応募区分国内
審査区分 小区分09020:教育社会学関連
研究機関小樽商科大学 (2023)
立教大学 (2021-2022)

研究代表者

須田 珠生  小樽商科大学, 商学部, 准教授

研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード校歌 / 学校文化 / 校歌の再制定 / 旧制中学校 / 高等女学校 / 新制高等学校 / ジェンダー / 文部省図書局 / 校歌の認可
研究開始時の研究の概要

本研究は、明治期から昭和戦前期までの期間を射程に入れ、近代日本の学校や学校を取り巻く地域社会における集合的アイデンティティ形成に、校歌を「皆で声を合わせてうたう」という行為がどのようにかかわっていたのかを明らかにすることを目的としている。校歌は、国歌に代表される国民統合の歌の浸透に追随して現れた、学校という第二次集団の歌である。本研究では、校歌を「皆で声を合わせてうたう」という行為が、国民統合や国民形成といったマクロな政治的・社会的文脈にどう位置づけられるのかを歴史的な視点から考究する。

研究実績の概要

最終年度である令和5年度は、戦後の教育制度改革期における校歌再制定の推進に関する研究として、1945年以降に各都道府県内に公布された行政文書を調査し、校歌の再制定を推進するために、自治体レベルでいかなる動きがあったのかを明らかにした。調査の結果、群馬県内と茨城県内では、それぞれ1945年11月8日と1946年8月6日に、校歌に関する通牒が出されていたことが明らかとなった。戦後の教育理念や教育制度の変化に伴い、戦前に制定された校歌の歌詞を改正したり、再制定が行われたりするケースが多くあったことは、従来から主に学校現場の教員から指摘されてきたが、各県内に出された通牒によっても、校歌の再制定が推進されていたことが本研究の調査から明らかとなった。
くわえて、各府県下で最初に設置された公立旧制中学校を前身校とする新制高校を対象として、新制高校の発足にあたり校歌を再制定したか否か、校歌の再制定の有無の背景に何があったのか、の2点を調査した。調査に用いた史資料は、各学校記念誌、同窓会誌、学校新聞等であり、これらの史料調査・史料収集は、国立国会図書館、各地域の公共図書館、各高等学校の図書館・資料館において行った。結果、各府県下で最初に設置された公立旧制中学校を前身校とする新制高校では、全49校のうち15校の高校が、旧制時代、もしくは男子校時代に制定された校歌を新制高校として発足後もほぼそのままうたい継いでいた。
本研究課題を通して、中等教育機関、とりわけ旧制中学校を前身校とする新制高校においては、制度がいかに変化しようとも、旧制時代からの伝統として、現在に至るまで往時の校歌が脈々と受け継いでいる学校が少なくないことが明らかとなった。

報告書

(3件)
  • 2023 実績報告書
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実績報告書
  • 研究成果

    (12件)

すべて 2024 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 2件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 中学校音楽科学習指導要領の変遷と指導内容―〔共通事項〕に着目して―2023

    • 著者名/発表者名
      須田珠生
    • 雑誌名

      教育学研究紀要

      巻: 68 ページ: 461-466

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] 文部省による歌曲への制限と認可 ―学校でうたえた歌とは2022

    • 著者名/発表者名
      須田珠生
    • 雑誌名

      JunCture 超域的日本文化研究

      巻: 14 ページ: 22-37

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] 高等女学校本科・実科における音楽教育 ―位置づけと実施状況に着目して―2022

    • 著者名/発表者名
      須田珠生
    • 雑誌名

      比較文化研究

      巻: 146 ページ: 71-84

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 小学校音楽科教科書にみる内容比較 ―〔共通事項〕の指導内容に着目して―2022

    • 著者名/発表者名
      須田珠生
    • 雑誌名

      教育学研究紀要

      巻: 67 ページ: 590-595

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [雑誌論文] 新制高等学校の校歌再制定にみるジェンダー意識の表出―旧制中学校を前身とする高等学校と高等女学校を前身とする高等学校の比較―2022

    • 著者名/発表者名
      須田珠生
    • 雑誌名

      立教大学教育学科研究年報

      巻: 65 ページ: 69-89

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 藝大校歌再生活動 時空を超えて藝大生をつなぐうた トークセッション2024

    • 著者名/発表者名
      須田珠生
    • 学会等名
      東京藝術大学演奏藝術センター・東京藝術大学音楽学部 主催
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 新制高等学校における男女共学化と校歌の制定 ―校歌再制定にみるジェンダー意識の表出―2023

    • 著者名/発表者名
      須田珠生
    • 学会等名
      日本音楽教育学会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 中学校音楽科教科書にみる内容比較 ―「用語や記号」に着目して―2022

    • 著者名/発表者名
      須田珠生
    • 学会等名
      中国四国教育学会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] The Formation of School Songs in Modern Japanese Schools: Regulations on Songs by the Ministry of Education and the Acceptance of School Songs in Schools2022

    • 著者名/発表者名
      Tamami Suda
    • 学会等名
      TCS International Symposium(Organaized by the Center for Transregional Culture and Society,the Graduate School of Humanities,Nagoya University)The Cultural History of SOUND/VOICE
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 小学校音楽科教科書にみる内容比較 ―「音符、休符、記号や用語」に着目して―2021

    • 著者名/発表者名
      須田珠生
    • 学会等名
      中国四国教育学会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [図書] 学校音楽文化論: 人・モノ・制度の諸相からコンテクストを探る(分担執筆:第8章「新制高等学校における男女共学化と校歌の制定―校歌再制定をめぐるジェンダー意識の交錯―」pp.177-200)2024

    • 著者名/発表者名
      笹野 恵理子 ,学校音楽文化研究会編
    • 総ページ数
      350
    • 出版者
      東信堂
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [図書] 男女共学の成立:受容の多様性とジェンダー(執筆分担:第3章「北海道における小学区制と男女共学―札幌市内の公立高等学校三校を中心に―」)2021

    • 著者名/発表者名
      小山静子・石岡学 編(執筆者:小山静子・石岡学・今田絵里香・須田珠生・中山良子・土田陽子・土屋尚子・前川直哉・日高利泰・和崎光太郎)
    • 総ページ数
      326
    • 出版者
      六花出版
    • ISBN
      9784866171401
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2021-05-27   更新日: 2025-11-21  

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