• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

現代タタール・ディアスポラにおける母語継承:政策と実践の関連に注目した地域間比較

研究課題

研究課題/領域番号 22KJ2866
補助金の研究課題番号 21J00043 (2021-2022)
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分基金 (2023)
補助金 (2021-2022)
応募区分国内
審査区分 小区分80010:地域研究関連
研究機関中央学院大学 (2023)
早稲田大学 (2021-2022)

研究代表者

櫻間 瑞希  中央学院大学, 現代教養学部, 講師 (40982632)

研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワードタタール・ディアスポラ / タタール / 言語選択 / ウクライナ侵攻 / 移動 / 母語継承 / ケベック / カナダ / ウズベキスタン
研究開始時の研究の概要

本研究課題は、さまざまな国や地域にまたがって居住する在外タタールのタタール語選択/不選択の状況をめぐる背景要因を明らかにしようとするものである。具体的には、中央アジア諸国(主にウズベキスタン、カザフスタン、タジキスタン)およびカナダに居住するタタールを対象に、その言語選択の状況と背景要因を質的・量的調査とその分析から検討する。

研究実績の概要

最終年度となる2023年度(令和5年度)は、ロシアによるウクライナ侵攻を契機として、ロシアから中央アジア諸国へと移動したタタールに注目し、下記に示す2点の調査を行った。

①2023年9月にカザフスタン・アルマトゥでの調査を実施した。ここでは主にロシアからカザフスタンへと移動し、タタール語を学び始めた人々を対象として半構造化インタビューを実施した。その際には現地のタタール文化センターを拠点とし、移住者向けのタタール語講座での参与観察も併せて実施した。また、人口流入に関する資料の収集を目的として、同国国立文書館での資料収集も行った。
②2024年3月にはウズベキスタン・タシュケントでの調査を実施した。ここでも主にロシアからウズベキスタンへ移動し、タタール語を学び始めた人々を対象として半構造化インタビューを実施した。また、民族活動が活発に行われる地元モスクでの聞き取り調査もあわせて実施した。タシュケントにおいても現地のタタール文化センターを拠点としたが、これまでの研究成果に関する講演会と、タタール語講座での臨時講師としての参与観察も行った。

状況に鑑みて本年度も当初の計画からの大幅な逸脱を余儀なくされたものの、戦時下における新たな人の移動とそこでの言語選択という事象に注目する機会となった。本研究で扱ったテーマは、言語とアイデンティティの関係性や、民族の境界づけといった、より普遍的な人文・社会科学の課題とも接点を有している。今後は本研究の知見をもとに、言語の継承と民族アイデンティティの関係性について、より一般化した議論を展開することも視野に入れている。本研究は3年間の研究期間を終えるが、ここで得られた知見と課題をもとに、タタールのみならず、言語とアイデンティティの関係性について、より広い視野から研究を発展させていきたい。

報告書

(3件)
  • 2023 実績報告書
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2024 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (5件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 国境を越えた結束と分断の狭間で:タタール世界から見るロシア2023

    • 著者名/発表者名
      櫻間瑞希
    • 雑誌名

      ゲンロン

      巻: 14 ページ: 122-138

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] タタールスタン共和国によるタタール語・タタール文化の維持と継承に向けた支援策 : COVID-19 以前と以後の実施状況にも注目を寄せて2021

    • 著者名/発表者名
      櫻間 瑞希
    • 雑誌名

      日本中央アジア学会報

      巻: 17 ページ: 58-71

    • DOI

      10.14943/jacas.17.58

    • ISSN
      1880-0076
    • 年月日
      2021-07-31
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] 戦争、移動、変容:中央アジアで「タタールになる」人々の語りの事例から2024

    • 著者名/発表者名
      櫻間瑞希
    • 学会等名
      人間文化研究機構グローバル地域研究推進事業東ユーラシア研究プロジェクト(EES)2023年度全体集会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 内戦と変容:タジキスタンのタタール人社会にみる民族的紐帯と母語継承から考える2024

    • 著者名/発表者名
      櫻間瑞希
    • 学会等名
      シンポジウム「移動・境界・言語」 共同利用・共同研究課題「移民の継承語とエスニックアイデンティティに関する社会言語学的研究」2023年度第2回研究会(通算第8回目)/第33回東京移民言語フォーラム
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] タタール語を選択すること、選択しないことの背景要因:タシケント、アスタナ、ドゥシャンベのタタールの事例から2023

    • 著者名/発表者名
      櫻間瑞希
    • 学会等名
      日本中央アジア学会:2022年度年次大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] タタール文化の現在:文化の家からSNS空間へ2021

    • 著者名/発表者名
      櫻間瑛・櫻間瑞希
    • 学会等名
      日本ロシア文学会:第71回全国大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 複数言語環境における言語選択のプロセス:グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いた質的分析を中心に2021

    • 著者名/発表者名
      櫻間瑞希
    • 学会等名
      AA研共同利用・共同研究課題「移民の継承語とエスニックアイデンティティに関する社会言語学的研究」2021年度第2回研究会/第27回東京移民言語フォーラム
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [図書] 移住労働とディアスポラ政策2022

    • 著者名/発表者名
      明石 純一
    • 総ページ数
      344
    • 出版者
      筑波大学出版会
    • ISBN
      9784904074732
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

URL: 

公開日: 2021-05-27   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi