研究課題/領域番号 |
22KJ2889
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補助金の研究課題番号 |
21J22416 (2021-2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2021-2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分49070:免疫学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
登内 奎介 早稲田大学, 理工学術院, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2023年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 交差防御抗体 / インフルエンザ / Fc依存的防御 / Fc依存的防御メカニズム / 万能ワクチン |
研究開始時の研究の概要 |
防御抗体は感染症に対抗する有効な生体分子であり、ワクチンはこの防御抗体の誘導を目的として接種される。しかし、インフルエンザウイルスは抗原変異を頻繁に起こすため、防御抗体免疫を容易に回避し、ワクチン有効性を低下させる。そこで、このような抗原変異ウイルスに対しても有効な交差防御抗体が注目され、その誘導を目的とした万能インフルエンザワクチンの実用化が強く求められている。 本研究では、万能インフルエンザワクチンの実用化に向けた科学的基盤を整備するため、誘導標的として有用視される4種の代表的な交差防御抗体について、その防御機能に関する詳細なメカニズムを免疫学的な観点から解明することを目的とする。
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研究実績の概要 |
前年度の実験結果から、in vitroにおける中和活性を発揮しない交差防御抗体が肺胞マクロファージを介して感染防御効果を発揮することが明らかとなっている。そこで本年度は、この肺胞マクロファージ依存的な感染防御メカニズムの詳細を解明することを目指した。 まず、感染防御における肺胞マクロファージへの依存性が見られた交差防御抗体について、抗体を投与した際における感染時の肺胞マクロファージの表現型を解析した。その結果、感染3日後に採取した肺洗浄液中の肺胞マクロファージにおいて、M1マクロファージに特徴的な内在性マーカーであるiNOSの発現が見られた。このことから、感染初期における肺胞マクロファージのM1マクロファージへの分化が感染防御に寄与していることが示唆された。 M1マクロファージは、炎症性サイトカインの産生を介した他の免疫細胞の活性化に寄与することが知られている。このような炎症性サイトカインのうち、IL-1bやIL-6は肺組織の感染に対する防御免疫応答に必須であることが知られている。そこで、本研究で見出した肺胞マクロファージ依存的な感染防御メカニズムについて、これらの炎症性サイトカインが投与抗体の感染防御に直接寄与しているのか否か検証した。その結果、特異的抗体を用いて体内のIL-1bおよびIL-6を中和したマウスにおいて、投与した交差防御抗体の感染防御効果が減弱し、感染に伴う体重減少が顕著に増大した。以上の結果から、中和活性を示さない交差防御抗体が発揮する肺胞マクロファージ依存的な感染防御メカニズムは、肺胞マクロファージがM1マクロファージに分化し、IL-1bやIL-6などの炎症性サイトカインを産生することで発揮されることが強く示唆された。
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