研究課題/領域番号 |
22KJ2935
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補助金の研究課題番号 |
22J12794 (2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分60050:ソフトウェア関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
李 家隆 早稲田大学, 理工学術院, 助手
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2023年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2022年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | self-adaptive system / requirement engineering / reinforcement learning / 自己適応システム / 要求工学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、安全性が強みである「動的要求駆動」と最適性が強みである「強化学習」を組み合わせることで、安全性と最適性の両方を備えるハイブリッド適応の実現を目的とする。この組み合わせを検討した従来研究では、「安全性要求は静的で固定である」と「開発時における学習」という前提を置いており、想定外の環境変化に対する適応能力が検討されなかった。本研究は、「環境変化に対する自己適応」を着眼点とし、「環境変化に応じた安全性要求の実行時変化」と「要求変化に追随する方策の更新」を実現することで、安全かつ最適な自己適応を実現するハイブリッド適応フレームワークを構築する。
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研究実績の概要 |
ソフトウェアは絶えず変わる現実物理空間で適切に機能するために、環境の変化に適応する能力が必要とされる。この能力を持つためには、安全性を強化するソフトウェア工学(SE)の動的要求駆動や、効率性を最大化する人工知能(AI)の強化学習などの技術が研究および活用されている。本研究は、環境の変化に基づいた安全性要求の実行時の調整と、要求に応じた方策の更新を通じて、安全かつ効率的な自己適応を実現するハイブリッドな適応フレームワークを開発することを目指した。本研究では、具体的に以下の三つの項目に焦点を当てて実施された。 項目(1):動的要求駆動における安全性要求の高速決定手法が開発された。具体的には、(1-1) 環境変化の差分情報を活用して分析空間の変化分のみを特定する差分分析手法、および(1-2) 分析の粒度を動的に調整し、状態の爆発を抑える粒度調整手法が提案された。 項目(2):強化学習における知識転移手法が確立され、要求と環境の変化に対応する再学習の効率が向上された。具体的には、(2-1) システムの動作環境、要求、アーキテクチャの変化に適応可能なメタ学習手法、および(2-2) 要求工学のゴールモデルを用いた遷移学習とカリキュラム学習の組み合わせ手法が提案された。 項目(3):上記二項目の評価のために、自動倉庫ロボットシステムを想定したArduinoロボットシステムが開発された。評価実験では、このロボットシステムを使用して、障害物をはじめとした物理空間の不確実性を現実的に再現された。
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