研究課題/領域番号 |
22KJ2978
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補助金の研究課題番号 |
22J01693 (2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
大槻 雄士 藤田医科大学, 総合医科学研究所, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | フェロトーシス / 膵がん / 軸索誘導 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、フェロトーシスが腫瘍形成や転移に関しても関わっているとされており、大変注目されております。そこで、我々はフェロトーシスを容易に誘導できるマウス膵癌モデル細胞を作成し転移に関して解析を行ったところ、有意な転移の差を認めており、転移抑制におけるフェロトーシスの重要性を確認しております。さらに、がん幹細胞におけるアクチン細胞骨格の動態変化が、腫瘍形成に影響を来すことを見出しておりますが、酸化ストレスとの関連については未だ解析が進んでおりません。フェロトーシスと軸索誘導の関連性の解明を通じ、腫瘍形成ならびに転移に関するメカニズムを明らかにすることを目的とします。
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研究実績の概要 |
マウス膵癌細胞株KPCを用いてドキシサイクリン存在下でMKL1の発現が誘導できるモデル細胞を用いた解析にて、MKL1高発現時に抗酸化物質である還元型グルタチオン(GSH)の合成が抑制されることを確認しました。さらに、このモデル細胞を用いて、網羅的に遺伝子発現の比較解析を行ったところ、特定の遺伝子Xの発現が上昇していることを確認しました。今後、この遺伝子Xがどのように、軸索誘導関連遺伝子および抗酸化メカニズム関連遺伝子に関連するのかを解析していく予定です。 また、Rasの変異をマウス膵臓に導入すると、発育早期から膵がんが発生することが知られているが、このモデルマウスの膵臓において軸索誘導関連遺伝子MKL1を発現させた場合に、がんの進展においてどのような影響が表れるかを確認するために、必要なマウスモデルの作成に取り組んでおります。モデルマウス樹立後は、この膵がん組織の解析により、がんにおける軸索誘導関連遺伝子の機能解析を行う予定です。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
フェロトーシス及び軸索誘導関連遺伝子の関連解析による膵癌進展転移メカニズムの解明を進めてる。本年度は、マウス膵癌細胞株KPCを用いてドキシサイクリン 存在下でMKL1の発現が誘導出来るモデル細胞を用いた解析にて、MKL1高発現時に抗酸化物質である還元型グルタチオン(GSH)の合成が抑制されることを確認でき た。さらに、この細胞を用いて、網羅的に遺伝子発現の比較解 析を行ったところ、特定の遺伝子Xの発現が上昇していることを確認しえたため。
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今後の研究の推進方策 |
独自に作成したマウス膵がんモデル細胞を用いて、遺伝子Xがどのように、軸索誘導関連遺伝子および抗酸化メカニズム関連遺伝子に関連するのかを解析していく。特に、強く関連するpathwayの特定を進めることで膵がん発生メカニズムの解明に近づける。 また、Rasの変異をマウス膵臓に導入すると、発育早期から膵がんが発生することが知られているが、このモデルマウスの膵臓において軸索誘導関連遺伝子MKL1を発現させた場合に、がんの進展においてどのような影響が表れるかを確認するために、必要なマウスモデルの作成に取り組んでおり、このマウスの樹立を進めていく。さらにもし、モデルマウスが樹立できた場合は、この膵がん組織の解析により、がんにおける軸索誘導関連遺伝子の機能解析を行う予定である。
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