研究課題/領域番号 |
22KJ2992
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補助金の研究課題番号 |
21J20128 (2021-2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2021-2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
川間 羅聖 同志社大学, スポーツ健康科学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2023年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | レジスタンスエクササイズ / 筋スティフネス / ハムストリングス / 筋力エクササイズ |
研究開始時の研究の概要 |
スポーツ傷害である肉離れは,筋の力発揮能力や柔軟性が低いことで発生する.実践現場では力発揮能力と柔軟性それぞれの向上を目的として,トレーニングやストレッチングが広く採用されている.しかし,長年にわたりトレーニングは柔軟性を,ストレッチングは力発揮能力を低下させることが肉離れ予防の観点から課題となっている.近年,トレーニングの内容によっては双方の要因が向上することが示唆されているが,その最適なプログラムについては十分に検討されていない.そこで,本研究では肉離れが好発するハムストリングスを対象に,力発揮能力と柔軟性の双方を向上させるトレーニングプログラムを考案することを目的とする.
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研究実績の概要 |
スポーツ傷害である肉離れは,筋の力発揮能力や柔軟性が低いことで発生する.実践現場では力発揮能力と柔軟性それぞれの向上を目的として,トレーニングやストレッチングが広く採用されている.しかし,長年にわたりトレーニングは柔軟性を,ストレッチングは力発揮能力を低下させることが肉離れ予防の観点から課題となっている.近年,トレーニングの内容によっては双方の要因が向上することが示唆されているが,その最適なプログラムについては十分に検討されていない.そこで,本研究では肉離れが好発するハムストリングスを対象に,力発揮能力と柔軟性の双方を向上させるトレーニングプログラムを考案することを目的とする.研究1では,筋の柔軟性が急性的に最も向上するプログラムを決定し,研究2では,決定したプログラムが筋の力発揮能力と柔軟性へ及ぼす慢性的な効果を検討する. 今年度は,長い筋長と長い動作時間とを組み合わせた伸張性トレーニングが筋の柔軟性に及ぼす慢性的影響を検討した.対象者をトレーニング群とコントロール群にわけた.トレーニング群の対象者には,上記のトレーニングを週に2回,10週間実施させた.一方,コントロール群の対象者にはいかなるトレーニング・ストレッチングも実施させなかった。介入期間の前後に,筋力計と磁気共鳴装置を用いてそれぞれ筋力とハムストリングス各筋の体積を測定した.また,超音波せん断波エラストグラフィを用いてハムストリングス各筋の筋剛性率を測定した.その結果,介入期間後にトレーニング群では筋力と大腿二頭筋長頭・半腱様筋・半膜様筋の体積が有意に増加した.しかし,剛性率はいずれの筋においても有意に変化しなかった.コントロール群では,いずれの変数も有意に変化しなかった.これらの結果は.筋を大きく長時間伸張させるトレーニングでさえもハムストリングス各筋の柔軟性を変化させないことを示唆している.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では,力発揮能力と柔軟性の双方を向上させるトレーニングプログラムを考案することを目的として,筋力エクササイズが筋の柔軟性に及ぼす短期的(研究1)・慢性的影響(研究2)を明らかにする.本年度は、筋力トレーニングによる筋柔軟性の慢性的変化の検討を終えており,おおむね順調に進展している.
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今後の研究の推進方策 |
今年度の研究では,筋を大きく長時間伸張させるトレーニングでさえもハムストリングス各筋の柔軟性を変化させないことが明らかとなった.今後は,週のトレーニング頻度を増加させた条件で筋力トレーニングが筋柔軟性に及ぼす慢性的影響を追加的に検討する予定である.
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