研究課題/領域番号 |
22KJ3017
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補助金の研究課題番号 |
21J23340 (2021-2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2021-2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
有馬 恵子 立命館大学, 先端総合学術研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2023年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2022年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2021年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 日常的実践 / 地域コミュニティ / 都市のスポンジ化 / 集合的記憶 / 零細自営業 / 商店街 / 路上販売 / フリーランス / 自営業 / 職人的技芸 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、京都市の鴨川を挟んで上京区と左京区にまたがる「出町」エリアを調査対象地として、個々人の都市経済活動を通じて、どのように日常的な文化実践が生起し、社会関係や都市空間に働きかけているのかを、フィールド調査を通じて検討する。具体的には、商店街の商店主、伝統的路上商人としてのテキ屋、新しく地域に参入する行商人らを対象として、敵対性と協働性が絡まり合う社会関係に着目する。研究を通じて、日々の生活に埋め込まれた日常的実践から生成される、地域コミュニティのダイナミズムをあきらかにする。
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研究実績の概要 |
第一に、路上販売など店を持たない者と持つ者との社会関係を明らかにした研究成果として、「路上販売が紡ぎだすネイバーフッド・エコノミー :京都市出町エリアにおける焼きいも屋の事例から 」、「京都市出町商店街における路上商人と ローカルコミュニティ:絡まり合う敵対性と協働性」の論文を執筆し、査読論文として学術誌に掲載された。また、研究期間中のほとんどが、コロナ禍だったということを、学術研究の中に取り入れるため、コロナ禍の商店への聞き取りや参与観察を、研究ノート「新型コロナウィルス感染症と地域コミュニティ―京都市出町桝形商店街における語りの分析から 」として記録した。あわせて研究成果を、学会や研究会で発表し、学術コミュニティ内で活発な意見交換をおこなった。 第二に、これらの研究成果のアウトリーチ活動を行なった。具体的には京都国際写真祭のシンポジウム「災害・緊急事態とコミュニティ:出町桝形商店街とKYOTOGRAPHIEの現場から 」に登壇し、研究成果の発表を行なった。さらに同芸術祭に合わせて、子供向けのワークショップ「商店街からのエコー! 」を実施し、研究成果を子どもに伝わる工夫を行なった。 第三に、学術成果を社会へ還元する狙いをもって、「にぎわいが生まれる場所ってどんなとこ?多様な人が集まる店主と探求する、場づくりのコツ 」と題したトークセッションに登壇し、銭湯経営者、美容室経営者と共に、街の中の「商店」がいかに街を作るか、という視点で研究成果を発表した。そのほか「まちのにぎわいを考える 」など、研究課題に関連したコラムを一般誌に掲載するなど、広く研究成果を伝えるための活動を行い、そこから得られた情報や新たな知見を研究に活かすことができた。
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