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突然変異率およびゲノムサイズの長期的進化動態の網羅的調査と進化駆動要因の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22KJ3073
補助金の研究課題番号 22J00922 (2022)
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分基金 (2023)
補助金 (2022)
応募区分国内
審査区分 小区分43050:ゲノム生物学関連
研究機関沖縄国際大学

研究代表者

金城 幸宏 (2023)  沖縄国際大学, 経済学部, 特別研究員(PD)

特別研究員 金城 幸宏 (2022)  沖縄国際大学, 経済学部, 特別研究員(PD)
研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードゲノム進化 / 突然変異率
研究開始時の研究の概要

突然変異は、生物進化における最も基本的な要因であり、突然変異の生じる速さ(突然変異率)は生物進化の様々な過程に密接に関わる根幹パラメータである。しかしながら、突然変異率それ自体の進化がどのような要因によって駆動されるのかについては未だに不明な点が多い。
本研究では、系統樹上で推定される変異率の進化動態について、公共データベース等で利用可能な微生物系統群を対象に網羅的な調査を行う。予測される進化動態に対して、対象微生物の生態的特徴や各種進化パラメータとの関連について統計的因果推論・探索を行うことで、変異率の進化を駆動する要因とその系統的多様性を明らかにすることを目指す。

研究実績の概要

本年度はまず、解析に使用するゲノムデータを選別する目的でSILVAなどのrRNA配列データベースに登録されているデータを用いた一次解析を実施した。当初予定では、この結果を基にゲノムレベルで解析する対象種を選別し、必要に応じてゲノム配列未決定株を理研の微生物材料開発室(JCM)から購入・配列決定までを本年度中に実施する予定であった。しかし、解析を進めていく過程で、GC含量や進化速度分布などが比較する配列間で異なることにより生じる各種進化パラメータ推定値への影響が、当初想定していたよりも深刻であることが判明した。そこで、解析に用いるデータセットの構成を、当初想定していた近~中進化距離のものから、それらに加えて各グループ内で複数の近距離ゲノムクラスターを形成させる方向に転換することにより、上記の推定バイアスを回避する手法を考案した。この手法転換に伴い、当初予定していたゲノム配列解読株の選定方法にも変更が生じたため、当該実験の実施を2023年度に延期することとなった。
一方で、上記の手法により構築されたデータセットにより、当初想定していたデータセットに内在する(GC含量の変化などの)交絡要因そのものの進化動態をより正確に推定することが可能になった。さらに、それらが突然変異率の推定値にどのように影響を与えるのかについても分子進化シミュレーションを用いることで、ある程度定量的に評価できることが明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初予定では、22年度中にゲノムレベルで解析する対象種を選別し、必要に応じてゲノム配列未決定株を理研の微生物材料開発室(JCM)から購入・配列決定までを本年度中に実施する予定であった。しかし、GC含量や進化速度分布など上述の問題が新たに判明したことより、当初予定していたゲノム配列解読株の選定方法にも変更が生じたため、当該実験の実施を2023年度に延期することとなった。

今後の研究の推進方策

本年度は、新基準に基づいて抽出されたゲノムデータセットについて、それらの菌株に近縁かつゲノム配列未決定の株を理研の微生物材料開発室(JCM)から購入し、次世代シーケンサーを用いてゲノム配列決定を行う。配列決定を行う株については、16SrRNAの配列情報に加え、ゲノムデータベース(GTDB)に登録されているゲノム情報を用いて40株程度を目安に選定する。最終的に入手したゲノムデータを用いて、極短期の進化時間スケールに焦点を当てたデータセットを構築する。これにより、突然変異率および変異スペクトラムの進化動態とその多様性について可能な限り網羅的なデータセットを構築する。
追加のゲノム情報取得について、今年度は選定した菌株の購入、培養、DNA抽出、および次世代シーケンスのライブラリ作製までを行う。対象菌株の培養については、培養の容易なものについては、必要設備が利用可能な琉球大学にて行い、比較的培養難度の高い菌株についてはJCMに培養を委託する。

報告書

(1件)
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件)

  • [国際共同研究] シドニー大学(オーストラリア)

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] Coevolution of Metabolic Pathways in Blattodea and Their Blattabacterium Endosymbionts, and Comparisons with Other Insect-Bacteria Symbioses2022

    • 著者名/発表者名
      Kinjo Yukihiro、Bourguignon Thomas、Hongoh Yuichi、Lo Nathan、Tokuda Gaku、Ohkuma Moriya
    • 雑誌名

      Microbiology Spectrum

      巻: 10 号: 5 ページ: 02779-22

    • DOI

      10.1128/spectrum.02779-22

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] The functional evolution of termite gut microbiota2022

    • 著者名/発表者名
      Arora Jigyasa、Kinjo Yukihiro、Sobotnik Jan、Bucek Ales、Clitheroe Crystal、Stiblik Petr、Roisin Yves、Zifcakova Lucia、Park Yung Chul、Kim Ki Yoon、Sillam-Dusses David、Herve Vincent、Lo Nathan、Tokuda Gaku、Brune Andreas、Bourguignon Thomas
    • 雑誌名

      Microbiome

      巻: 10 号: 1 ページ: 78-78

    • DOI

      10.1186/s40168-022-01258-3

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] ゲノム縮小進化過程における遺伝的浮動の影響に関する網羅的調査2023

    • 著者名/発表者名
      金城幸宏
    • 学会等名
      日本ゲノム微生物学会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 共生細菌におけるゲノム縮小の進化動態と分子進化パラメータの推定バイアス2022

    • 著者名/発表者名
      金城幸宏
    • 学会等名
      日本微生物生体学会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

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公開日: 2022-04-28   更新日: 2024-12-25  

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