研究課題/領域番号 |
22KJ3128
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補助金の研究課題番号 |
21J00781 (2021-2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2021-2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分90030:認知科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
永野 茜 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 心的表象操作 / 因果推論 / 霊長類 / ニホンザル / 物理的因果理解 / 道具使用 / 新世界ザル / 旧世界ザル / 比較認知科学 / 神経科学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,ニホンザルを対象に道具使用課題を実施することで,目の前にない物体の心的表象操作の進化的起源を解明するとともに,集束超音波刺激装置(FUS)を用いて特定脳領域を擾乱した上で同課題を実施することで,そのような心的表象操作の神経機構を解明することを目指す。2021年度から2022年度にかけて,本研究の基となった,ラットを対象とした道具使用に関する論文を2本,執筆・刊行するとともに,ニホンザルを対象とした道具使用課題の実験手続きの考案および実験準備を行った。2023年度は,その道具使用課題を実施し,実験結果を1本の論文として執筆・投稿予定である。
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研究実績の概要 |
心的表象操作能力とは,目の前のある物体を心的に操作することで,まだ実際に生じていない,その物体の動きや状態などを推測する能力のことである。本研究では,特に,目の前にない物体の心的表象に関する推論能力の進化について解明することを目的としている。更には,fMRIを用いてニホンザルが課題を遂行している最中の脳活動を測定することで,その能力の神経機構を解明することを目指している。 本年度は,ニホンザル2個体を対象に,推論課題に必要な基礎的能力を獲得させるための訓練を実施した。2個体のうち1個体は,ドットの色を弁別した上でその色を記憶するという遅延見本合わせ課題を行うことができるようになった。もう一方の個体については,報酬として用いているジュースや,課題での刺激選択のために用いているセンサーボックスなどの実験装置への馴致を行うことができた。 加えて,本研究の基礎となる研究結果をまとめ,書籍の章や論文,学会発表という形で報告した。まず,ラットの心的表象操作に関連した内容について,書籍『The Routledge International Handbook of Comparative Psychology』内の章,「Current Psychology」と「Frontiers in Psychology」への掲載論文(合計2本)として発表した。更に,コモンリスザルの心的表象操作については,日本動物心理学会第82回大会にてポスター発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究目的検証のために必要な行動課題訓練が,順調に進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
今後も引き続き,上記のサル2個体を対象に訓練を実施し,訓練後には心的表象操作の神経機構を解明するために,fMRI内で課題遂行中の脳活動を測定する。
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