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光遺伝学的アストロサイト形態操作により明かす神経-グリア連関の意義

研究課題

研究課題/領域番号 22KJ3141
補助金の研究課題番号 22J00733 (2022)
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分基金 (2023)
補助金 (2022)
応募区分国内
審査区分 小区分46020:神経形態学関連
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

窪寺 秀彰  国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 特別研究員(PD) (80968280)

研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワードアストロサイト / 光遺伝学 / 形態操作 / in vivoイメージング / GRINレンズ
研究開始時の研究の概要

アストロサイトは神経細胞の前シナプス、後シナプスと共に三者間シナプスを形成しており、神経活動に関与していることがわかっている。しかし、神経活動の計測と同時に行えるアストロサイトの形態操作技術が開発されていなかったため、アストロサイトの形態変化と神経活動の因果関係は明らかになっていない。本研究は、光遺伝学的なアストロサイト形態操作技術を確立し、アストロサイトの形態操作と同時にin vivo観察や電気生理学的手法によって神経活動を計測することで、アストロサイトの形態変化と神経活動の因果関係を明らかにすることを目的とする。

研究実績の概要

急性脳スライスを用いて、光遺伝学的なアストロサイトの形態操作を実施した。光遺伝学的な形態操作は、青色光照射によってアクチン細胞骨格の動態を操作できるタンパク質を、アデノ随伴ウイルス(AAV)投与によってアストロサイトに発現させることで実現した。この光遺伝学的ツールの活性化は、二光子顕微鏡レーザーの照射によってアストロサイト幹突起一本レベルに制限して誘導した。誘導された形態変化が光遺伝学的ツールによるものかを確かめるため、青色光照射の有無に関わらず常時不活性化した状態になるように変異を加えられた光遺伝学的ツールを使用し、同様の実験を行なった。形態変化の評価は、光遺伝学的ツール発現アストロサイトのレーザー照射された突起とされていない突起、不活性化光遺伝学的ツール発現アストロサイトのレーザー照射された突起とされていない突起、それぞれの形態変化量を計測して比較することで行なった。結果として、光遺伝学的ツール発現アストロサイトのレーザー照射された突起では形態変化が確認されたが、その他の突起では形態変化は確認されなかった。
また、前年度に確立したGRINレンズを用いた覚醒マウスの脳深部領域観察の実験系において、GRINレンズ埋め込み手術の手順を一部改善することで、in vivoイメージング中にGRINレンズがマウスの頭部から外れてしまう問題を減少させた。これにより、今後行うin vivoでのアストロサイトの形態操作実験がより安定して行えるようになった。
これらの研究成果は学会で発表しており、他の研究者からフィードバックを受けることで適宜実験方針の見直しを行なっている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

急性脳スライスにおいてアストロサイトの幹突起一本レベルの形態操作および観察を行った。同時にアストロサイトの形態操作時の神経細胞の活動を計測する予定だったが、その前段階としてアストロサイトの形態操作のみを行い、形態変化誘導に用いる光刺激条件の最適化を行なった。アストロサイトの形態操作と同時に行えてはいないが、神経細胞活動を計測および解析する手法自体は既にin vivoレベルで確立している。同様に覚醒マウスを用いたアストロサイトの形態操作と神経細胞活動の計測を同時に行う実験も既に手法自体は確立しているが、実施は前述した急性脳スライスの実験を完了した後に行う予定である。

今後の研究の推進方策

急性脳スライスを用いて、アストロサイトの形態操作と神経細胞の活動計測を同時に行う。その後、生きたマウスの脳内にアストロサイトの形態操作ツールを発現させ、覚醒マウスの脳内においても急性脳スライス内と同様にアストロサイトの形態を操作できることを確かめる。最終的に、アウストロサイトの形態操作と神経細胞の活動計測やマウスの行動試験を同時に行うことで、アストロサイトの形態操作が神経活動にどのような影響を与えるかを細胞・行動レベルで明らかにする。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (4件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 光遺伝学によるアストロサイトの形態操作2023

    • 著者名/発表者名
      窪寺秀彰
    • 学会等名
      第46回日本神経科学大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 光遺伝学的ツールによるアストロサイトの形態操作2023

    • 著者名/発表者名
      窪寺秀彰
    • 学会等名
      第6回グリアデコーディング領域会議
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 前頭皮質における 2 光子 in vivo カルシウムイメージング2023

    • 著者名/発表者名
      窪寺秀彰
    • 学会等名
      第5回グリアデコード領域会議
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 光遺伝学的アストロサイト形態操作2022

    • 著者名/発表者名
      窪寺秀彰
    • 学会等名
      第 4 回グリアデコード領域会議
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [図書] 実験医学2023年12月号2023

    • 著者名/発表者名
      尾池雄一・真鍋一郎/企画
    • 総ページ数
      3
    • 出版者
      羊土社
    • ISBN
      9784758125741
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-28   更新日: 2024-12-25  

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