研究課題/領域番号 |
22KJ3147
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補助金の研究課題番号 |
22J01184 (2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分38010:植物栄養学および土壌学関連
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研究機関 | 北海道大学 (2023) 国立研究開発法人理化学研究所 (2022) |
研究代表者 |
島崎 智久 北海道大学, 大学院教育推進機構, 助教
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | メンブレンベシクル / ゲノム解析 / 遺伝子水平伝播 / Arthrobacter |
研究開始時の研究の概要 |
植物根細菌叢は宿主植物の栄養吸収や免疫応答など、植物の健全な生育に重要な役割を担うことが明らかとなった。そのため、植物と根圏微生物との相互作用を分子レベルで理解し、制御することが根圏微生物を活用した持続可能な農業の実現に向けて重要となる。本研究は細菌が生産するメンブレンベシクルに着目し、その宿主植物や細菌間相互作用における機能の解明を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究では細菌が生産するメンブレンベシクルに着目し、その植物根圏における細菌間遺伝子水平伝播への関与を明らかにすることを目的としている。前年度に取得したタバコ根圏細菌のゲノム配列を用いた比較解析から、Arthrobacter属細菌においてニコチン分解遺伝子群をコードしたplasmidが本細菌種間において水平伝播していることが示唆された。そこで、遺伝子組換えによってArthrobacter属細菌を選抜する系を構築し、mating試験を行ったところ、in vitro 条件におけるplasmidの水平伝播が確認された。今後、このplasmidがメンブレンベシクル中に含まれているかを調べることで、本現象へのメンブレンベシクルの関与を調べていく予定である。 また、シロイヌナズの免疫応答を干渉する機能が報告されているRhizobium属細菌から単離したメンブレンベシクルを接種したシロイヌナズのトランスクリプトーム解析を行ったところ、フラボノイドの生合成遺伝子の発現が上昇していることが明らかになった。今後、本現象の再現性を確認するとともに、詳細なメカニズムを明らかにしていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
根圏土壌からのメンブレンベシクルの抽出ができなかったため、当初予定していたメタゲノム解析が行えず、メンブレンベシクルを介して細菌間を移動する候補遺伝子の決定が困難となっている。一方、Arthrobacter属細菌のニコチン分解が水平伝播することがin vitroにおいて確認できたため、今後は本現象へのメンブレンベシクルの関与や、in plantaにおける挙動を調べていく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
Arthrobacter属細菌のニコチン分解遺伝子の水平伝播におけるメンブレンベシクルの関与を調べる。具体的には、Arthrobacterの培養上清から単離したメンブレンベシクル中にニコチン分解遺伝子が含まれているかを、PCRやメタゲノム解析を行い調べる。実際に遺伝子の存在が確認された場合はrecipient株にメンブレンベシクルを混ぜた状態で培養し、水平伝播が起こるかを検証する。 また、シロイヌナズナを用いた評価系により、メンブレンベシクルがシロイヌナズナのフラボノイド合成系に影響を与えていることが示唆された。今後は本現象の再現性を取るとともに、メンブレンベシクルに含まれる本現象の原因分子の同定を目指す。
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