研究課題/領域番号 |
22KJ3154
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補助金の研究課題番号 |
21J01537 (2021-2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2021-2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分22060:土木環境システム関連
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研究機関 | 国立保健医療科学院 |
研究代表者 |
中沢 禎文 国立保健医療科学院, 生活環境研究部, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 有機フッ素化合物 / 環境技術 / 活性炭 / 吸着 / 脱着 / 浄水プロセス / PFOS・PFOA / 吸着量 |
研究開始時の研究の概要 |
有機フッ素化合物 (PFAS) の環境中への広がりは報道をとおして社会的注目を集めており、その無害化および生態系やヒトへの健康リスクの低減方策が求められている。本研究により明らかとなる高効率なPFASの浄水処理法は、健康リスクの低減された水道水の安定供給に貢献する。従来の研究では全く議論されてこなかった浄水プロセスにおける活性炭によるPFAS脱離性を実験によりはじめて検討する。加えて、短鎖PFASを端緒として、活性炭の表面特性の改質とPFASの物性を踏まえた吸着機序の解明および吸着除去性の改善に取り組む。これらの知見は未知の浄水処理困難物質への対処の足掛かりとなると考えられる。
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研究実績の概要 |
1.粒状活性炭(GAC)に吸着した有機フッ素化合物(PFAS)の脱着速度におよぼす無機イオンの影響を調査した。浄水場で吸着処理に使用されることにより6種のカルボン酸類PFAS(C4-C9)および3種のスルホン酸類PFAS(C4、C6、C8)が負荷されたGACを用い、イオン濃度の異なる水を順に通水して各PFASの脱着濃度を経時的に測定した。GACに重炭酸Na水(TOC<0.2 mg/L、pH7.4、アルカリ度50)を通水した場合、カルボン酸類PFASはいずれも脱着した。これに対し、無機イオンが浄水場原水と同濃度となるよう調整したイオン水をGACに通水した場合、いずれのPFASも脱着濃度がより低くなり、この傾向は鎖長が長いほど顕著に見られた。さらに検討を進め、カチオン種のPFAS脱着への影響を比較すると、Naに比べCaイオンがPFAS脱着を阻害することが明らかになった。多価カチオンであるCaはPFASや活性炭表面の官能基と結合し斥力を低下させることでPFASと活性炭表面の親和力が増加し、脱着を阻害したと考えられた。 2.浄水場におけるPFOAおよびPFOSの分岐異性体の存在実態を調査した。PFOA/PFOSが高濃度で検出された日本国内7か所の浄水場水源においてPFOAおよびPFOSの異性体を分別定量した結果、PFOAは主に2種(直鎖体、イソ体)、PFOSは主に3種(直鎖体、イソ体、炭素鎖末端の1つ手前から分岐する5分岐鎖体)の異性体が検出された。PFOAは水源によりイソ体の存在割合が大幅に異なり、イソ体の割合は3-92%であった。PFOSの分岐異性体の割合は13-41%であった。また、直鎖体と分岐異性体の浄水処理過程での除去性はほぼ同じであり、凝集沈澱砂ろ過およびオゾン処理ではほとんど除去されず、GAC吸着により除去された(除去率>85%)。
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