研究課題/領域番号 |
22KJ3199
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補助金の研究課題番号 |
22J01380 (2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
岸 正敏 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 地球環境部門(地球表層システム研究センター), 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 微細藻類 / アンモニア / 蛍光 / モニタリング / クロロフィル蛍光誘導期現象 / 多変量解析 |
研究開始時の研究の概要 |
初年度は実験環境の整備と①「光・高温・阻害物質等の多種阻害の判別」を実施する。実験環境整備として、海洋研究開発機構が有しない「パルス変調蛍光測定装置」および「強力LEDライト」を購入する。①では、これらの機材を用いて、選定した藻類の異なる阻害下のクロロフィル蛍光特性を測定する。実験条件は複数の阻害条件 (光強度4条件、温度3条件、NH3濃度 3条件、Zn濃度2条件; 計72条件) と暗順応時間(3条件) を合わせて合計216条件とする。本実験により藻類単独条件でNH3阻害を特異的に表現する蛍光分析を明らかにする。
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研究実績の概要 |
微細藻類は排水中の栄養塩を利用して医薬・食品・餌料等の原料を生産でき、循環型社会形成に向けた経済的インセンティブを創生できる。一方で排水に高濃度で含まれるアンモニアは高い毒性を持ち、そのままでは藻類は増殖できない。そこで本研究ではアンモニアを連続的に緩速供給する培養系において、供給速度を藻体活性に基づき制御することによりアンモニア毒性の回避を目指す。そのためにクロロフィル蛍光を用いてアンモニア毒性を特異的に検知する技術を開発する。 初年度である2022年度は複数藻類種におけるクロロフィル誘導期現象の多変量解析による多種阻害の判別を実施した。加えて、次年度以降のクロロフィル蛍光モニタリングの実施に向けて、連続培養モニタリング装置の開発を実施した。 多種阻害の判別は、緑藻Chlorella sorokiniana NIES-2173、ハプト藻Isochrysis galbana UPMC-A009、およびシアノバクテリア Arthrospira platensis NIES-39の3種を用いた。アンモニア濃度を5条件、Cu濃度5条件設け、暴露後は温度25°C、光量子束密度150 μmol photons m-2 s-1で培養した。各種蛍光パラメーター、光学密度、pHを0、1、2、5、24時間に測定し、光順応とアンモニア阻害の関係性を解析した。その結果、C. sorokiniana、I. galbana、A. platensisそれぞれにおいて、高い精度で対照区をアンモニア添加区と区別することができ、本手法の有用性を実証できた。 一方、3種を合わせて解析した際には、判別率は低下し、さらに主成分軸においてNH3毒性は3種で異なる方向を示した。今後、藻類分類群による変化を考慮した判別の必要性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画では阻害物質だけでなく、光・温度条件も変化をもたせた多様な条件での比較を目指していたが、実験環境整備の都合上、実施できなかった。一方で、次年度以降の実験に必要な連続培養モニタリング装置の開発に着手できたことで、一部前倒しでの実施ができた。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は開発中のモニタリングシステムの完成と、多種阻害・多種藻類に適応可能な阻害判別法の探索を継続する。手法の探索において、クロロフィル蛍光単独での判別が難しい場合は、他の計測項目との組み合わせも検討する。
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