研究課題/領域番号 |
22KJ3208
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補助金の研究課題番号 |
22J01409 (2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター |
研究代表者 |
野口 泰司 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 老年学・社会科学研究センター, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 要介護高齢者 / 家族介護者 / 介護負担 / Dyadicコホート |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、家族介護者の介護負担や心理・社会的状況が要介護高齢者の予後および介護費用に及ぼす影響を、在宅介護における家族介護者と要介護者のDyadicコホートの構築をとおして明らかにすることを目的とする。地域在住の軽度要介護高齢者とその家族介護者への訪問・面接調査によりDyadicコホートを構築、死亡や認定情報、介護レセプトデータと突合し、家族の介護負担や心理・社会的状況と要介護高齢者の予後、介護費用との関連性を解析する。本研究により、介護保険制度における家族介護者支援の重要性を示し、家族介護者も含めた一体的支援の推進をとおして、地域包括ケアの実現に貢献する。
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研究実績の概要 |
本研究は、家族介護者の介護負担や心理・社会的状況が、要介護者の予後および介護費用に及ぼす影響について、在宅介護における家族介護者と要介護者のコホートデータの構築を通じて、検討することを目的としている。 2023年度は、主に家族介護者と要介護者のデータ構築のために、2つのコホート研究の実施に取り組んだ。軽度要介護者(要支援1~要介護1)のコホート研究として、郵送および対面調査から約600人の家族介護者状況の情報も含む要介護者のベースラインデータを取得した。また、在宅介護実態調査の枠組みを利用し、約3,000人の家族介護者と要介護者のデータを取得した(在宅ケアとくらしの調査)。今後、これらのデータの分析を通じて、研究課題を検討していく基盤を整備することができた。 また、家族介護負担を把握するための尺度開発にも取り組んだ。Caregiver Reaction Assessment日本語版の短縮版(CRA-J-10)の作成を行い、国際誌にて発表した。本尺度は、上記2つのコホートデータにおいても取得している。 加えて、英国University College London, Department of Behavioural Science and Healthとの共同研究を行い、英国滞在を通じて、高齢者のメンタルウェルビーイングに関する国際比較研究に取り組んだ。本研究は追加分析を通じて、今後国際カンファレンスおよび国際誌への投稿準備を進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2つの要介護者および家族介護者のコホートを構築し、分析できる準備が整っている。また、家族介護負担尺度の作成を行い、国際誌での発表および、コホート調査内でのデータ取得も行うことができた。今後、データ分析を通じて、介護負担等の家族状況と要介護者の予後アウトカムとの関連性について検討を行っていくことができる。
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今後の研究の推進方策 |
軽度要介護者のコホートについては、今後追加調査と転帰データのリンケージを通じて、要介護者と家族介護者の縦断データの構築を進めていく。また在宅ケアとくらしの調査については、今後追跡調査と公的データの突合による転帰の把握から、縦断データの構築を行っていく。これらのデータ構築・分析を通じて、要介護者の予後アウトカムの改善に影響する家族介護者状況の同定を進めていく。
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