研究課題
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
アート思考をとり入れて新しい視点を科学技術研究に反映させる「翻訳」行為とその可能性を探求し、体系的なアート的活動導入がもたらす、若手研究者の科学的活動への影響を明らかにする。センサ開発のための「分子の認識と検出」を題材とし、アート思考を持ち込んだグループの解釈過程と、従来通りの手順で科学者が解釈する過程とでどう違いが出るかを実験調査する。分析には記号間翻訳論の評価基準を使用し科学的解釈がアートの介入でどのように異質化されるかを解明する。翻訳過程上見られるコミュニケーション行動や心理をデータとして意味のすり替え、停滞や齟齬、創造的な気づきなどを明らかにし、有効な「翻訳プロセスモデル」を提案する。