| 研究課題/領域番号 |
22KK0037
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| 研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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| 配分区分 | 基金 |
| 審査区分 |
中区分13:物性物理学およびその関連分野
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| 研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
東 俊行 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 主任研究員 (70212529)
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| 研究分担者 |
中野 祐司 立教大学, 理学部, 教授 (20586036)
木村 直樹 東京理科大学, 理学部第二部物理学科, 助教 (80846238)
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| 研究期間 (年度) |
2022-10-07 – 2026-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
19,890千円 (直接経費: 15,300千円、間接経費: 4,590千円)
2025年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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| キーワード | 重イオン / コヒーレント共鳴励起 / 原子物理 |
| 研究開始時の研究の概要 |
量子電磁力学(QED)の検証は,基礎原子物理学における最重要課題の一つである。このなかで,超強電場下のQEDの検証手法としては,重い原子核近傍に位置する束縛電子の結合エネルギーの精密測定が最も有望である。研究代表者は,単結晶中を通過する重イオンが感じる振動電場を利用して束縛電子を選択的に励起するコヒーレント共鳴励起を,世界に先駆けて独自に実証してきた。本研究では,この手法を ドイツ・GSI/FAIRで供給される高エネルギー (45 GeV) の Li 様 (3 個の束縛電子を伴う) U89+イオンに適用し,分光ペクトルからQED効果をこれまでにない精度で観測する。
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| 研究実績の概要 |
量子電磁力学の検証は,基礎原子物理学における最重要課題の一つである。超強電場下の QEDは理論的な取り扱いの困難さから長年にわたって注目されてきた。これを対象とする実験手法として,重い原子核近傍の領域に位置する束縛電子の結合エネルギーを精密測定することによる束縛状態 QED (BSQED)の検証が有望である。研究代表者は,単結晶中を通過する重イオンが感じる振動電場を利用して束縛電子を選択的に励起するコヒーレント共鳴励起を,世界に先駆けて独自に実証してきた。本研究では,この手法をドイツ・GSI/FAIRで供給される高エネルギー (45 GeV) の Li 様 (3 個の束縛電子を伴う) U89+イオンに適用し,分光ペクトルから量子電磁力学(QED)効果をこれまでにない精度で観測する。2024年5月後半に、ビームタイムを得て、実際に実験を実施した。具体的には、 1) 190MeV/uに加速されたHe様U90+イオンをイオン蓄積リング ESR に導入し、電子冷却法によって一度冷却してエネルギー幅を狭め,かつ絶対エネルギーを電子冷却装置の電極に印加する電圧を高精度電圧分割装置を使って測定することで決定した。 2) その上で1電子を捕獲した190MeV/の Li 様 U89+イオンを蓄積リングから取り出し,高精度ゴニオメータ上に設置した数μm 厚のSi 結晶へビームを導く。共鳴条件を満たすためには結晶配列の入射ビームに対する角度を変化させることにより,実質的な周期を変化させた。共鳴励起後には,再びX 線を放出して脱励起するので半導体X線検出器によって観測し,放出 X線強度の増加の様子から共鳴プロファイルを得た。
以上、ほぼ計画通りの実験データの取得に成功した。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は,ビーム採択委員会において採択を受けて、2024年度5月後半に実際に実験が実現した。 ほぼ計画通りに実験は行われ、当初予定していた実験データを取得することに成功した。 また、11月には実験で使用した結晶角度を走査するためのゴニオメータの角度決精度を評価するために、GSIにおいてキャリブレーションテストを行い、その動作と精度が予想とおりであることも確認した。
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| 今後の研究の推進方策 |
得られたデータを現在、詳細に解析中であり、ここから BSQED 効果を高精度で決定し最新理論と比較したい。 その際に系統誤差の要因となる様々な要素を洗い出して正確に評価することで、最終的な結論を得る予定である。
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