研究課題/領域番号 |
22KK0081
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分39:生産環境農学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高橋 英樹 東北大学, 農学研究科, 教授 (20197164)
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研究分担者 |
田原 緑 立命館大学, 立命館グローバル・イノベーション研究機構, 助教 (20849525)
宮下 脩平 東北大学, 農学研究科, 助教 (60556710)
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研究期間 (年度) |
2022-10-07 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
20,280千円 (直接経費: 15,600千円、間接経費: 4,680千円)
2025年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2024年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
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キーワード | キュウリモザイクウイルス / 不顕性感染 / ハクサンハタザオ / 植物ウイルス |
研究開始時の研究の概要 |
これまでのウイルス研究は、病原性ウイルスに焦点があてられており、病気を起こすことなく宿主植物に感染しているウイルスの存在やそのウイルスと宿主生物との相互関係については、十分な研究がなされていない。申請者らは、日本国内で単離されたウイルスが植物の生命活動に与える役割について、分子レベルで解析を進めてきた。その研究をさらに発展させるため、これまで共に研究に取り組んできたヨーロッパの研究者との国際共同研究を強化し、日本とヨーロッパの異なる環境に適応した宿主植物に感染しているウイルスを網羅的に単離・比較解析することにより、不顕性感染ウイルスが植物の生存に果たす役割に関する研究をより一層加速化させる。
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研究実績の概要 |
近年、様々な生物の全ゲノム塩基配列情報とバイローム解析により、宿主生物のゲノム上にウイルスゲノムと相同の塩基配列が存在したり、宿主植物に潜在・不顕性感染しているウイルスが予想以上に多いという事実から、宿主生物は、進化の過程でウイルスの感染を繰り返し受けてきたことが明らかになってきた。しかし、これまでのウイルス研究は、生物に病気を起こす病原体としてのウイルスに焦点があてられており、病気を起こすことなく宿主生物に感染しているウイルスの存在や宿主生物との相互関係については、十分な研究がなされていない。モデル植物であるシロイヌナズナは、一年生植物であり、日本では稀にしか見られない。一方、シロイヌナズナに近縁の多年生植物(宿根草)であるハクサンハタザオは、一度ウイルスが感染を受けるとウイルスを保持し続けることに着目し、申請者らは、ハクサンハタザオから単離したキュウリモザイクウイルス(CMV)の性状解析と宿主遺伝子発現に与える影響について解析を進めてきた。本年度の国際共同研究では、日本とヨーロッパに自生するハクサンハタザオに感染しているウイルスを徹底的に比較解析するためドイツのバイロイド大学近郊のハクサンハタザオ自生地において2023年5月初旬にサンプリングを実施した。免疫学的な手法により、約50個体のCMV感染陽性個体を単離した。さらに、サンプリングの後、共同研究先であるオランダ・ワーゲニンゲン大学のRichard Kormelink博士の研究室にて、取得サンプルからのCMVゲノムクローンの単離と今後の具体的な研究計画に関する議論を行なった。さらに、モデルケースとして日本産CMVのゲノムcDNAの合成と試験管内転写ベクターを構築済みであることから、ヨーロッパで取得したサンプリングから、RT-PCRにより、CMVcDNA増幅とクローニングを進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年5月初旬に、ヨーロッパの山岳地帯に自生するハクサンハタザオのサンプリングを行った。免疫学的手法により、CMV感染候補個体をスクリーニングすることができたことから、研究は概ね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
ヨーロッパの山岳地帯に自生するハクサンハタザオから免疫学的な手法によりスクリーニングしたCMV感染候補個体から全RNAを抽出し、CMVのゲノムRNAに特異的なプライマーを用いたRT-PCRにより、cDNA増幅、クローニング、塩基配列の決定を行う。さらに得られた塩基配列を、日本に自生するハクサンハタザオから単離したCMVのゲノムRNAの塩基配列と比較し、分子系統分類を行う。
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