研究課題/領域番号 |
22KK0114
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分49:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
矢幡 一英 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 准教授 (40467965)
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研究分担者 |
山中 聡士 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 特定助教 (50853884)
佐倉 孝哉 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助教 (60816726)
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研究期間 (年度) |
2022-10-07 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
20,150千円 (直接経費: 15,500千円、間接経費: 4,650千円)
2024年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2023年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2022年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
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キーワード | マラリア原虫 / メロゾイト / 滑走運動 / マラリア / 赤血球侵入 |
研究開始時の研究の概要 |
マラリアの病原体であるマラリア原虫は、宿主赤血球に感染して致死的な病原性を示すことから、赤血球感染を阻害することで原虫増殖を防ぎ、病状を抑えることができる。本研究は近年発見した、赤血球侵入期に用いられるマラリア原虫の「滑走運動」に着目し、海外共同研究者らと共に薬剤誘導性遺伝子ノックアウト法やインタラクトーム解析により赤血球期マラリア原虫の滑走運動に関わる分子やその分子機序を明らかにする。
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研究実績の概要 |
マラリア原虫を含むアピコンプレクサ原虫は、「滑走運動」と呼ばれるユニークな運動機構を使って宿主細胞・組織上を滑走した後、宿主細胞に侵入することが知られている。近年、我々はマラリア原虫メロゾイトがアクトミオシンモーターを用いて滑走運動していること、さらに、この滑走運動が赤血球変形と呼ばれる現象を起こして赤血球侵入を推進していることを見出した。マラリア原虫スポロゾイトでは滑走運動に関わる分子としてTRAPファミリーが知られているが、マラリア原虫メロゾイトの滑走運動に関わりワクチン抗原候補として考えられる原虫分子は同定できていない。そこで、マラリア原虫メロゾイトの滑走運動に関わる原虫分子を明らかにし、マラリア原虫メロゾイトの滑走運動および赤血球接着時における赤血球変形の動きの背景にある分子機序を解明することでマラリア克服のための新たな標的とシーズを創出する。本年度は以下の研究成果が得られた。 トキソプラズマにおいて滑走運動に関わるGlideosome associated complex(GAC)のマラリア原虫のオーソログ(PfGAC)に対し相互作用する原虫タンパク質の網羅的解析を試みた。ゲノム上のPfGACのC末端側にMycタグを付加した遺伝子組換え原虫を作出し、その組換え原虫を基に、メロゾイト期特有にMycタグで共免疫沈降されてきた原虫タンパク質として、アクトミオシンモーターを構成するグライデオソーム複合体に関連する分子、Actin-2とInner membrane complex (IMC)が有意に検出された。さらに、機能未知で原虫の増殖に必須なUnknown protein A(UnkA)、Unknown protein B(UnkB)が同定された。現在、これらの分子の機能解析を進めており、これらにより原虫の滑走運動の分子機序が明らかになると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
PfGACに相互作用している分子を同定しており、それぞれの候補タンパク質について機能同定を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
Mycタグを付加した遺伝子組換え原虫を用いてPfGACと相互作用する原虫タンパク質を見出すことができたため、それらのタンパク質の機能解析を進める。また、PfGACと相互作用すると考えられるActin-1やMyosin AはMycタグでの共免疫沈降法では有意には検出されなかったことから、近位依存性ビオチン化酵素AirIDを用いる方法を検討し、ゲノム上のPfGACのC末端領域にAirIDタグの付加を試みたが、遺伝子組換え原虫の作製には成功していない。C末端へのタグ付加が原虫の生存に必須なPfGACの機能を阻害している可能性を考え、CRISPRを用いたゲノム編集を利用したN末端へのAirIDタグ付加を検討中である。
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