研究課題/領域番号 |
22KK0121
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分51:ブレインサイエンスおよびその関連分野
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
中山 東城 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 特任准教授 (40613302)
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研究分担者 |
東 美和 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 特任助教 (30898185)
吉岡 耕太郎 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 特任助教 (70780641)
横田 隆徳 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (90231688)
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研究期間 (年度) |
2022-10-07 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
20,150千円 (直接経費: 15,500千円、間接経費: 4,650千円)
2024年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2023年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
2022年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 核酸医薬 / 脊髄小脳変性症 / 歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症 / 神経変性疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症 (DRPLA) は、日本に多い指定難病である脊髄小脳変性症の一つであり、根治的治療が待たれている。核酸医薬は神経疾患の新たな治療モダリティとして注目されている。本研究は米国で同疾患研究を先行している研究施設との国際共同研究として、DRPLAの原因遺伝子ATN1の変化が引き起こす病気のメカニズムを細胞と疾患マウスモデルを用いて詳しく調べると共に、国産の核酸医薬技術を掛け合わせて疾患病因に直接作用する根本的治療法の確立を目指す。
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研究実績の概要 |
ポリグルタミン病の一つである歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA)は、臨床遺伝学的にATN1遺伝子内のCAGリピート数と疾患の重症度が相関しているため、異常に伸長したATN1蛋白質を核酸医薬で減少させることは合理的な治療方針とされる。一方、マウスモデルなどの研究から、ATN1は正常な脳発達に必要不可欠であることが示唆されている。本研究では、ボストン小児病院の研究者との共同研究を通じて、日本で最も罹患者の多い脊髄小脳変性症であるDRPLAの分子病態をさらに解明し、アンチセンスオリゴを用いた核酸医薬治療の基礎研究を行うことを目指す。 昨年度の研究に引き続き本年度は核酸医薬開発を進めた。患者iPS細胞由来神経細胞を用いてASO候補配列を複数箇所同定し、野生型マウスを用いて生存率、並びに急性毒性モニタリングを行なったところ、高用量で部分的な有効性が認められた一方、急性毒性も想定以上に強く認められた。再スクリーニングが必要と判断し、候補配列をイントロン領域に広げたASO約500配列を用いて新しいDRPLA責任遺伝子ATN1の遺伝子発現をノックダウンする候補配列の探索を行うこととした。一方、先行して同定した候補配列を用いて、患者iPS細胞由来神経細胞への長期投与による、神経表現型に関するバイオマーカーの検討を行なった。DRPLA患者ではけいれんが見られることから、細胞内Ca濃度を可視化するベクターを導入し、リアルタイムによる細胞内Ca動態の評価も行なっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究では、DRPLAの治療戦略に焦点を当てた病態解明と、疾患マウスモデルを用いた最終核酸治療薬の同定の課題に向けて、DRPLA患者iPSC由来の神経細胞を用いた疾患特異的な分子病態の同定と候補ASOの治療効果の検証、並びにASO治療候補薬の導出を行う計画である。 本年度は分担研究者が共同研究先であるボストン小児病院に予定通り出向し、課題研究に順次取り掛かっている。一方で当初同定したASO候補配列の予想外の毒性と有効性の問題により、細胞実験での再スクリーニングを余儀なく行う必要が生じた。一方でリード配列を用いたASOでの患者細胞での実験は順調に進んでおり、病態に関連する有効な結果が確認されている。
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今後の研究の推進方策 |
新たな核酸スクリーニングを進めるとともに、得られた候補ASOを用いて、上記の病態解析から見出した分子病態的な機能変化が、ASO投与により改善するかについて定量的に評価する。さらに様々な相補鎖を組み込んだヘテロ2本鎖核酸(HDO)を野生型マウスに脳室内投与し、有効性、生存率、並びに行動毒性スコアリングを用いた急性毒性モニタリングを行う計画である。
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