研究課題/領域番号 |
22KK0140
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分57:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
照沼 美穂 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50615739)
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研究分担者 |
市木 貴子 新潟大学, 医歯学系, 助教 (30778519)
飯田 和泉 (渡辺和泉) 新潟大学, 医歯学系, 助教 (80751031)
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研究期間 (年度) |
2022-10-07 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
20,150千円 (直接経費: 15,500千円、間接経費: 4,650千円)
2025年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2024年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2023年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | アンモニア / 不安 / マウス / 血液脳関門 / アミノ酸代謝 / 精神疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
体内のアンモニアは組織がアミノ酸を代謝する際にできる副産物であるとともに、消化管の腸内細菌が食物由来のアミノ酸を分解することでも生成される。興味深いことに、タンパク質の過剰摂取や運動後、食事後にも血中アンモニア濃度は上昇する。研究代表者の先行研究から、断続的な高アンモニア血症は不安症状を発症することがわかった。またアンモニアは血液脳関門のバリア機能にも影響することがわかった。このことから、日丁国間で行う本共同研究では、血漿をライブイメージングする最先端技術を用い、血液脳関門や脳細胞の変化の詳細な解析を行うとともに、不安症状の発症機序を解明し、新たな不安発症の分子基盤の解明を目指す。
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研究実績の概要 |
体内のアンモニアは組織のアミノ酸代謝による副産物であり、消化管では腸内細菌が食物由来のアミノ酸を分解することでも生成される。また、肝機能低下や腸内の感染症、タンパク質の過剰摂取は、アンモニアを体内に蓄積させることが知られている。申請者は、アンモニア飲水により断続的に高アンモニア血症になるマウスが、不安症状を示すことを見出した。この時、大脳皮質でのGABA合成酵素(GAD)の減少も認められた。さらに、in vitro再構成モデルによって、アンモニアが血液脳関門のバリア機能を破綻させることもわかった。 これらの先行結果を元に、研究初年度は、まず共同研究者であるデンマーク・コペンハーゲン大学のHirase研究室に赴き、研究設備の確認及び動物実験プロトコルについて検討を行った。 また、これまで二光子顕微鏡でしか観察ができなかったアルブミンプローブを改良し、一光子顕微鏡でも観察できるプローブについても検討するための研究手法などについて確認を行い、日本とデンマークの両国で検討を進めることとした。実際の研究については、来年度から本格的に開始される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
共同研究者であるデンマーク・コペンハーゲン大学を訪問する日程調整がうまくできず、2023年2月になってしまったことから、研究のスタートが遅れたため。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究方針としては、まず、アンモニア飲水マウスの脳内解析を国内で進めていくほか、共同研究先では一光子蛍光顕微鏡用のアルブミンプローブの開発及びマウスへの投与によるプローブの利便性についての解析を行う。必要に応じて日本国内でも同様の実験を試み、再現性の有無について検討する予定である。当初デンマークで行う予定であったマウスの実験は、現在使用しているモデル動物作製プロトコルがデンマークでは許可されないため、許可が下りるプロコトルを作製することで、両国で研究を進めていく予定である。
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