研究課題/領域番号 |
22KK0144
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
山本 容正 岐阜大学, 大学院連合創薬医療情報研究科, 招へい教員 (20010100)
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研究分担者 |
安楽 正輝 地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 微生物部, 研究員 (30846259)
山本 眞由美 岐阜大学, 保健管理センター, 教授 (40313879)
手塚 宜行 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 特任教授 (90868209)
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研究期間 (年度) |
2022-10-07 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
19,890千円 (直接経費: 15,300千円、間接経費: 4,590千円)
2025年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2023年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 途上国コミュニテイ / 薬剤耐性菌 / 機序 / 薬剤耐性 / 途上国 / コミュニテイ |
研究開始時の研究の概要 |
多剤耐性菌感染症治療の最後の切札とされているコリスチンに対する耐性菌の出現と昨今の途上国コミュニテイにおける当該耐性菌の蔓延は医療上大きな脅威となっている。その蔓延には伝達性コリスチン耐性遺伝子mcr-1が主体となっている。ところが最近行ったガーナにおける先行研究では、mcr-3が当該地域においてエンデミックの様相を示し、コリスチン耐性を担う遺伝子型のシフトが起きている可能性が示唆された。 そこで、本研究ではガーナにおけるmcr-3エンデミックを可能にするmcr-3トランスポゾンならびにその周辺遺伝子構造を当該地域の耐性分離株で解析を行い、地域感染制御に資するエンデミック機序解明を行う。
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研究実績の概要 |
多剤耐性菌感染症治療の最後の切札とされているコリスチンに対する耐性菌の出現と昨今の途上国コミュニテイにおける当該耐性菌の蔓延は医療上大きな脅威となっている。その蔓延には伝達性コリスチン耐性遺伝子mcr-1が主体となっている。ところがガーナ市販食肉汚染コリスチン耐性遺伝子解析では予想に反しmcr-3が当該地域においてエンデミックの様相を示したため、その詳細解明が公衆衛生リスク要因となるコミュニテイでの耐性菌蔓延の機序解明において喫緊の課題となっている。本年度は昨年度に引き続きガーナの市販食肉(鶏肉)収集と汚染コリスチン耐性遺伝子検出ならびにその原因細菌の分離ならびに分離菌のゲノム解析を実施した。新たに収集した市販鶏肉(当該地域では1羽毎の販売、4つの地域のそれぞれ異なる販売店より収集)10検体の内6検体からmcr-3が、また4検体からmcr-1が検出された。mcr陽性検体からコリスチン耐性細菌選択培地で33株のコリスチン耐性菌を分離、1株を除いて32株は全てAeromonasであった。これら分離株のゲノム解析より、Aeromonasにおいてはコリスチン耐性に関与するeptA (mcr-3)が検出されたがコリスチン感受性試験では一部の株を除きコリスチン感受性と判定された。コリスチン耐性に重要であるeptAの発現状態の解析を目下実施中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
収集検体からコリスチン耐性遺伝子保有細菌の分離に成功。計画に従ってこれらのゲノム解析を実施しており、当該年度計画がおおむね達成できた。また、共同研究機関のガーナ大学との共同研究を通してガーナ若手研究者が岐阜大学大学院で学べる体制整備ができた。
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今後の研究の推進方策 |
2年目までの研究成果を踏まえ、3年目以降も研究計画に従って検体収集、耐性菌分離とその性状解析を引き続き実施する。
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