研究課題/領域番号 |
22KK0146
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
原田 浩二 京都大学, 医学研究科, 准教授 (80452340)
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研究分担者 |
小林 果 三重大学, 医学系研究科, 講師 (70542091)
藤井 由希子 第一薬科大学, 薬学部, 准教授 (80733542)
藤谷 倫子 京都大学, 医学研究科, 研究員 (90836412)
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研究期間 (年度) |
2022-10-07 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
19,630千円 (直接経費: 15,100千円、間接経費: 4,530千円)
2025年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2024年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 農薬 / 水銀 / 神経学的影響 / インドネシア / 遺伝環境相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
途上国の農・鉱業に付随する環境汚染は世界各国で確認されてきた。病害虫を駆除するためには殺虫剤使用は不可欠であり、有機リン系農薬などが普及し、さらにはアセチルコリン受容体刺激薬であるネオニコチノイド系農薬も導入されるようになった。またインドネシアでは伝統的小規模金採掘による水銀汚染も懸念されている。本研究ではインドネシア・イスラム大学などとの共同研究で、インドネシア中部ジャワ州の農村住民における水銀、農薬曝露を明らかにし、特に神経学的影響との関連を調査する。また遺伝素因による影響修飾を検討する。研究成果をもとに、持続可能な地域社会形成のためにこれらの有害要因への曝露低減する施策立案を目指す。
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研究実績の概要 |
途上国の農・鉱業に付随する環境汚染は世界各国で確認されてきた。病害虫を駆除するためには殺虫剤使用は不可欠であり、有機リン系農薬などが普及し、さらにはアセチルコリン受容体刺激薬であるネオニコチノイド系農薬も導入されるようになった。またインドネシアでは伝統的小規模金採掘による水銀汚染も懸念されている。本研究ではインドネシア・イスラム大学などとの共同研究で、インドネシア中部ジャワ州の農村住民における水銀、農薬曝露を明らかにし、特に神経学的影響との関連を調査する。また遺伝素因による影響修飾を検討する。 2022年度は現地調査に必要な現地協力機関であるインドネシア・イスラム大学での研究倫理委員会への計画申請、地方自治体政府と中部ジャワ州環境衛生研究所の許可申請を行った。化学分析、遺伝子解析を行うための、インドネシア・イスラム大学に分析ラボを設置の準備を行った。特に、ガスクロマトグラフィー質量分析計による測定法のセットアップを行った。研究参加者の登録の調査は、地域の拠点診療所で、住民への研究参加の募集を行った。メラピ山周辺地区には農業従事者がを対象として、参加者を集めた。農薬・水銀曝露と神経系への影響の関連を評価するために血液及び、尿検体を採取した。共変量測定として、基本的属性、社会経済状況、職業・作業態様、血液生化学検査を行った。アウトカム(従属変数)は、感覚、振戦、認知機能、言語能力、記憶障害などの各種の神経系機能検査である。これらは痛覚針での四肢、胸部検査、MMSE、WAIS-Rなどのスクリーニング検査を用いた。2022年度では、得られたデータセットのうち、質問紙により得られた曝露とアウトカムにおいて統計解析に着手した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定のように、現地での参加者のリクルートを開始し、現地での分析ラボの立ち上げに着手できた。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度の得られたデータセットをもとにした統計解析を実施し、基礎的な特徴付を行う。分析ラボの稼働により、特に水銀化合物のバイオモニタリングによる曝露評価データを得る。その曝露指標との関連解析に取り掛かる。また遺伝子解析のための実験体制の導入に取り掛かる。
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