研究課題/領域番号 |
22KK0156
|
研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分60:情報科学、情報工学およびその関連分野
|
研究機関 | 国立情報学研究所 |
研究代表者 |
金子 めぐみ 国立情報学研究所, アーキテクチャ科学研究系, 教授 (10595739)
|
研究分担者 |
福田 秀美 京都大学, 情報学研究科, 准教授 (40726361)
藤井 海斗 国立情報学研究所, 情報学プリンシプル研究系, 助教 (50884243)
|
研究期間 (年度) |
2022-10-07 – 2027-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
20,020千円 (直接経費: 15,400千円、間接経費: 4,620千円)
2026年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2024年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | Beyond 5G, 6G / IoT / 無線通信 / 数理最適化 / AI, 強化学習 / 省電力 / 6G / エネルギー利用効率 / 最適化 |
研究開始時の研究の概要 |
無線通信の根本的資源は周波数だが有限で, 既に多くの無線システムに割当て済みである.周波数不足に陥ると, コロナ禍で日本の遅れが表面化したスマート社会の実現が不可能になる. そのため, 有限で貴重な無線資源で, 膨大な通信データ量に対する複数の相反する評価指標を同時に高性能で達成できる, 新たな無線通信技術の開拓が必要である. パリ・サクレ大との本国際共同研究は, 様々な課題に総括的に取り組み,超多数接続と高通信品質を同時に可能とし,かつ省電力な次世代IoT無線ネットワークを設計する.6Gが求める省電力性・高通信品質・超多数接続をリアルタイムで達成し, 近未来のスマート社会基盤の構築に貢献する.
|
研究実績の概要 |
無線通信の根本的資源は周波数だが, 有限で, 既に多くの無線システムに割当て済みのため,底をつこうとしている. そのため, 有限で貴重な無線資源で, 膨大な通信データ量に対する複数の相反する評価指標を同時に高性能で達成できる, 新たな無線通信技術の開拓が必要である. 本国際共同研究は, 様々な課題に総括 的に取り組むという独自のアプローチで, 超多数接続と高通信品質を同時に可能とし,かつ省電力な次世代Internet of Things (IoT)無線ネットワークを設計する.従来法では実現されていない,現実の厳しい干渉環境やモバイル環境においても, 6G が求める省電力性・高通信品質・超多数接続をリアルタイムで達成し, 近未来のスマート社会基盤の構築に貢献する. 本研究は省電力無線ネットワーク設計が専門のパリ・サクレ大のチームと行う.
2023年度は, IoT無線通信やショートパケット通信の性能向上に向け,新しい無線アクセス法を考案した.主に,マルチエージェント強化学習法や B5G に向けたマッシブMIMO-BF 法, 知能電波反射面(RIS)等の最新の無線通信技術を取り入れた.特に,省電力性やエネルギー利用効率の向上を目指し,マルチエージェント深層強化学習法と数理最適化手法を活用した提案法を設計した.計算機シミュレーション評価により,従来の学習法や最適化法を用いた無線アクセス法に比べて,各ユーザが要求する伝送速度や遅延性能の達成満足度を改善できることを示した.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は概ね計画通り研究を進めることが出来た.以下に具体的に達成された項目を示す. 1. マルチエージェント強化学習法等の機械学習手法や,マッシブMIMO-BF・知能電波反射面(RIS)等の最新の無線通信技術を取り入れた無線アクセス法を考案. 2. IoTショートパケット通信のための, マルチエージェント深層強化学習法と数理最適化手法に基づくマルチバンド割当て法の設計.
計算機シミュレーションにより,提案法は従来の無線資源割当て法に比べて,各ユーザが要求する通信性能の達成満足度を改善できることを明らかにした.
|
今後の研究の推進方策 |
2024年度は,2023年度に設計したマルチバンド割当て法とRISを活用した無線アクセス法の高度化を行う.特に,計算量等の様々なコスト削減に向けて,分散型マルチエージェント深層強化学習のアプローチを更に検討していく.また, マッシブMIMO-BF・知能電波反射面(RIS)の最新技術を取り入れ,IoT無線通信の性能改善に向けた検討を進める.本研究を進めるため,海外共同研究機関のパリ・サクレ大のチームを訪問する.
|