研究課題/領域番号 |
22KK0157
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分61:人間情報学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大黒 達也 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 特任講師 (60886464)
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研究分担者 |
堀井 隆斗 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 講師 (60809333)
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研究期間 (年度) |
2022-10-07 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
20,020千円 (直接経費: 15,400千円、間接経費: 4,620千円)
2024年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
2023年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 身体性 / 内受容感覚 / 気づき / 音楽 / フィードバック / 心拍知覚 / 身体感覚 / 感性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,音楽聴取時の自身や奏者の身体感覚を,視聴触覚器を通して脳に伝えて感動を増幅するバイオフィードバックを文化特性に基づいて開発することを目的とする.機序仮説として脳の一般原理である予測処理に着目し,予測処理の変容によってどう感動が生成され心身に影響を与えるかを解明する.具体的に以下の2項目を設定する. 【項目1】フィードバック開発と「自身」の身体感覚フィードバックの神経心理実験 【項目2】「奏者」の身体感覚フィードバックの神経心理実験 また本研究は,本分野を牽引している英国にて国際シンポジウムを主催し,本分野の第一線で活躍している欧州の研究者とのネットワーキングを強化する.
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研究実績の概要 |
本研究は,音楽聴取時の自身や奏者の身体感覚を,視聴触覚器を通して脳に伝えて感動を増幅するバイオフィードバックを文化特性に基づいて 開発することを目的とした.当該年度は,昨年度開発した内受容感覚(心拍)と連動した触覚刺激(振動)を与えられるバイオフィードバックシステムを用いて,音楽体験をすることで,音楽に対する感情や感性がどのように異なるのかを,実験室実験によって検証した.その結果,デバイスを用いることで,没入感や自己主体感が異なることが示唆された.一方で,普段得られないような自分の心臓の鼓動を手から感じることによる違和感を訴える人もいた.これによって,本来の音楽体験よりもデバイスに注意がいってしまう可能性が示唆された.今後はさらに実験を重ねていき,その結果に基づいてデバイスを改良していく予定である. また,本年度は,本研究プロジェクトの計画の一部でもあった国際シンポジウムの開催に向けた計画・運営を行った(https://sites.google.com/view/music-symposium/en).来年度の5月に,本研究プロジェクトを主催とした「音楽の身体知」国際シンポジウムを行う予定である.イギリス,ドイツなど世界各国から,本分野で著名な研究者を招聘し,申請者の所属する東京大学にて開催する予定である.これにより,本研究分野の日本での国際ネットワークを強化する.4月初旬時点で400名以上の参加予定者が集まり,想定以上の大きなシンポジウムになる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本国際共同研究加速基金における代表者のプロジェクトで計画していた「国際シンポジウム」の開催に向けて,順調に進めている(https://sites.google.com/view/music-symposium/en).特に,想定以上に素晴らしい研究者を招聘でき,かつ4月現時点で参加者が総計400名を超えるほど大きなシンポジウムになる予定である.また,実験結果も,デバイスを用いることで音楽体験の主観的な感情を変容できる可能性を示唆した.さらに,改良点も多く見つかったため,今後,さらに良いデバイスになる可能性がある.
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今後の研究の推進方策 |
5月の末に本研究プロジェクトの計画の一部でもあった国際シンポジウムを開催する(https://sites.google.com/view/music-symposium/en).また,さらに実験室実験を進めていき,その結果に基づいてデバイスを改良していく予定である.
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