研究課題/領域番号 |
22KK0163
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分63:環境解析評価およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
石塚 真由美 北海道大学, 獣医学研究院, 教授 (50332474)
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研究分担者 |
武田 一貴 北里大学, 獣医学部, 講師 (00896350)
池中 良徳 北海道大学, 獣医学研究院, 教授 (40543509)
江口 哲史 千葉大学, 予防医学センター, 講師 (70595826)
中山 翔太 北海道大学, 獣医学研究院, 准教授 (90647629)
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研究期間 (年度) |
2022-10-07 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
20,020千円 (直接経費: 15,400千円、間接経費: 4,620千円)
2025年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2024年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2023年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | アフリカ / 環境汚染 / 環境毒性 / 農薬 / 重金属 / 毒性学 / 金属 |
研究開始時の研究の概要 |
環境汚染による早期死亡の多くは途上国で起こっており、特にアフリカは地球上で急激に環境が汚染され、世界的にも極めて多くの早期死亡者と経済的損失を生み出している地域となった。一方、環境汚染物質の毒性には様々な作用があることが細胞や動物実験から報告されているが、疫学的調査やフィールドの事象と一致せず、とらえきれないものが多い。我々は、重度に化学物質に汚染されたアフリカにおいてフィールドベースで毒性学的研究を展開し、ヒトおよびその生活圏に棲息するシナントロープ動物の双方から研究を進めるフィールドZoobiquity(汎動物学)を実施する。
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研究実績の概要 |
本研究は、地球規模でみても環境汚染のブラックボックス地域となっているアフリカにおいて、環境汚染データを新規に得られるだけではなく、国内にはない化学物質の高濃度汚染の環境下で生活/棲息しているヒトや動物に関しての研究を初めて実施し、現地研究者とともに、新たな手法を開拓しながら化学物質の毒性の機序や汚染への適応能を明らかにする。本研究では重金属と農薬について主たる研究課題とし、重金属に関してはザンビアでは鉛およびカドミウム汚染の顕著なカブウェ地域、農薬については、再興農薬と新興農薬の重度汚染地域として、南アフリカ、およびガーナを選択する。汚染の程度の低い地域及び重度汚染地域など、汚染度が異なる地域より試料を採集し、毒性学的解析を実施し、汚染域で起こっている現象をヒトもしくは近接して棲息するシナントロープ動物において個体群の集団としてとらえ、そのメカニズムについてデータ統合解析により推測することを目的とした。 ザンビアでは鉛汚染の更新した地域より、シナントロープ動物として犬、トカゲ、ラットを採集し、その影響について解析を進めている。ガーナでは新興農薬ネオニコチノイドのヒトにおける暴露について分析を行った。ガーナでは、特に、700名以上のヒトの尿試料を採集し、アフリカにおいてはじめてネオニコチノイドの暴露状況を明らかにし、疫学的規模での解析を進めることができた。南アフリカでは国立公園を中心に試料採集を実施し、多様な環境汚染物質の蓄積について分析を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度も国際共著論文を研究成果として学術雑誌に報告した。また学会での発表も積極的に行うことができた。試料採集も十分に進めることができ、ヒトの暴露とハウスダストに関する新たな知見も得られたことから、おおむね順調に研究を進めていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
計画通り研究を進めていく。特にヒト試料については早急に分析を終了し、研究成果をまとめる。本研究において、ハウスダストの重要性を見出すことができたことから、環境汚染暴露とその汚染源に関する研究も推進する。
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