研究課題/領域番号 |
22KK0204
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 京都ノートルダム女子大学 |
研究代表者 |
空間 美智子 京都ノートルダム女子大学, 現代人間学部, 准教授 (00623406)
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研究期間 (年度) |
2022 – 2024
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
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キーワード | 社会性 / 衝動性 / 社会割引 / 遅延割引 / アセスメント / 発達障害児 / ASD児 / ADHD児 / 報酬の価値割引 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、発達障害児の社会性と衝動性について、報酬の価値割引の枠組みを用いて定量的に分析し、アセスメントツールと治療プログラムの開発へとつなげることを目的とする。報酬の価値割引とは、報酬の主観的な価値が、社会要因や時間要因によって割り引かれることである。発達障害児を対象に、新たに開発する実験装置を用いて、社会要因による価値割引(社会割引)と、時間要因による価値割引(遅延割引)を測定する。社会性と衝動性との関係や、それらの背景にある要因を明らかにし、アセスメントに基づく治療プログラムの開発を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究では、発達障害児における社会性と衝動性について、報酬の価値割引という共通の枠組みを用いて検討する。報酬の価値割引とは、報酬の主観的な価値が、社会要因や時間要因によって割り引かれることである。これまでの研究で、これらの割引の程度が高いことは、様々な問題行動や不適応につながることが明らかにされている。 基課題の研究目的は、ASD児およびADHD児を対象に、社会要因による価値割引(社会割引)と、時間要因による価値割引(遅延割引)を測定し、社会性と衝動性について定量的に分析することであった。そのために、新たな価値割引実験の装置を開発し、アセスメントツールとしての適用可能性を検討することを目的としていた。本研究課題の目的は、価値割引実験を応用したアセスメントツールと、アセスメントに基づく治療プログラムを開発することである。ASD児およびADHD児における社会性と衝動性との関係や、それらの背景にある要因を明らかにした上で、アセスメントに基づく治療プログラムの開発を目指す。 2023年度は、海外研究機関において、海外共同研究者と共同で価値割引実験の装置の開発に取り組んだ。子どもや成人を対象としたこれまでの研究の手続きをもとに、報酬および割引要因の条件、試行数等の異なる複数の実験プログラムを作成し、これを用いて定型発達児を対象とした実験を実施した。2024年度は、ASD児およびADHD児を対象とした実験を実施し、価値割引実験を応用したアセスメントツールと治療プログラムを開発する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度は、定型発達児と発達障害児を対象とした実験を計画していたが、発達障害児を対象とした実験は実施できなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、海外研究機関において、定型発達児と発達障害児を対象とした実験を実施する。国内においても、同様の実験を実施し、これらの結果をもとに、発達障害児のアセスメントツールと、アセスメントに基づく治療プログラムの開発を目指す。
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