研究課題/領域番号 |
22KK0257
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 |
研究代表者 |
細見 晃司 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 ヘルス・メディカル微生物研究センター, 主任研究員 (00755762)
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研究期間 (年度) |
2023 – 2024
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
15,470千円 (直接経費: 11,900千円、間接経費: 3,570千円)
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キーワード | カンピロバクター / ギラン・バレー症候群 / 腸炎 / 自己免疫応答 / 神経障害 |
研究開始時の研究の概要 |
基課題において構築したカンピロバクター腸炎マウスモデルとカンピロバクター特異的抗体ライブラリを活用した研究基盤を発展させて、カンピロバクター腸炎に起因して発症するギラン・バレー症候群の病態形成メカニズムを解明し、新規制御法の開発に資する学術的知見を提供する。特に、海外共同研究者が独自に開発している生体イメージングなどの革新的技術を用いることで、自己免疫応答や神経障害メカニズムを明らかにし、「微生物-免疫-神経」の各観点から包括的に理解し、新たな制御戦略の提案につながる基礎研究を遂行したいと考えている。
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研究実績の概要 |
本研究では、基課題において構築したカンピロバクター腸炎マウスモデルとカンピロバクター特異的抗体ライブラリを活用した研究基盤を発展させて、カンピロバクター腸炎に起因して発症するギラン・バレー症候群の病態形成メカニズムを解明し、新規制御法の開発に資する学術的知見を提供することを目的とする。特に、海外共同研究者が独自に開発している生体イメージングなどの革新的技術を用いることで、自己免疫応答や神経障害メカニズムを明らかにし、「微生物-免疫-神経」の各観点から包括的に理解し、新たな制御戦略の提案につながる基礎研究を遂行することを目指している。 当初の予定通りに2023年10月よりドイツへ渡航し、ミュンヘン大学との国際共同研究を開始している。スムーズな研究開始のため、渡航前からLAS interactiveの受講などEUならびにドイツの規程に従って動物実験などの研究活動を行うための手続きを行い、渡航後に実施トレーニングを経て研究を開始した。研究の進捗としては、自己免疫疾患のモデル動物を対象に、抗原特異的なT細胞などの自己抗原を認識・応答する免疫細胞について生体イメージングやフローサイトメトリーなどの免疫学的解析を実施し、研究技術を習得した。さらに、分子メカニズムの解明などを念頭として、CRISPR/Cas9による遺伝子改変技術などの最先端の研究手法についても学び、技術やノウハウの習得を進めている。このように、渡航から約半年を経て、事務的な手続きを含めて研究環境を整備し、必要な解析手法の習得などを順調に進めている。さらに、独自に構築したカンピロバクター腸炎マウスモデルを念頭に、腸管における自己免疫応答に関する解析技術の構築に着手し、研究基盤の構築ならびに予備データの取得を順調に進めており、本研究は当初の予定通りに進捗している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通りに2023年10月よりドイツへ渡航し、動物実験の許可申請などの事務手続きを含め国際共同研究を開始し、研究の進捗として自己免疫応答の研究手法の習得や予備データの取得を順調に進めていることから、本研究は当初の計画通りに進捗していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
ギラン・バレー症候群はカンピロバクター腸炎に起因して発症するため、腸管における自己免疫性T細胞やB細胞の関与が推察される。そこで、腸管における自己免疫性細胞の活性化や局在に焦点をあてた解析基盤の確立を進め、カンピロバクター感染に伴う自己免疫応答の解明につなげたいと考えている。
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