チフス菌感染(腸チフス)を主とした、チフス性サルモネラ侵襲感染症による本来の高い致命率(30%)は、抗生物質治療の功績により、現在1%以下に抑えられている。しかし2016年の超多剤耐性(XDR)チフス菌の出現によって、有効な治療方法がなければ、抗生物質がない致命率まで今後逆戻りする恐れが出ている。本国際共同研究では、米国カリフォルニア大学デービス校のAndreas J. Baumler博士と共に、in vitroおよびin vivo実験を組み合わせた多角的なアプローチにより、チフス性サルモネラ侵襲感染の発症機構の解析を行い、新規の創薬基盤研究につなげることを目指す。
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