研究課題/領域番号 |
23244001
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
中村 郁 北海道大学, 理学研究院, 特任教授 (50022687)
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研究期間 (年度) |
2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
2011年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
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キーワード | アーベル多様体 / モジュライ理論 / レベル構造 / 既約表現 / Witt環 / 有限群スキーム / コンパクト化 |
研究概要 |
研究代表者の研究の進展について報告する。主要な目標は (1)良い素点でのアーベル多様体のモジュライ空間のコンパクト化を詳しく記述する. (2)悪い素点までアーベル多様体のモジュライ空間のコンパクト化を拡張する.そのために,モジュラー曲線に関するKatz-Mazur理論を高次元に一般化する. 今年度は(2)について集中的に研究している。この目的のために、p-divisible群の有限部分群スキームを記述し、さらに、その上の非可換Heisenberg群スキームの既約表現(Schrodinger表現)を記述する必要があった。現在までに完成しているのは、わずかに1次元レベル3の場合のみであるが、超楕円曲線のHeisenberg群スキームがWitt環上にArtin-Hasse exponetialを用いて記述できることが判明した。非可換有限群スキームの表現論は、世界的にも未開拓の分野であって、今回の結果は世界的にも最初の明示的な結果である。現在、Dieudonne理論を用いて、これを一般化するための努力を続けている。最終的には、Weil対形式とSchrodinger表現をWitt環のArtin-Hasse exponetialを用いて簡明に、具体的に記述できるようになるだろう。さらに、有限部分群スキームの2次元cohomlogyの元を用いて、表現を構成できた。Heisenberg群スキームの重さ1の既約表現は、すべてこの方法で構成されるだろう。この既約,可約の判定が今後の課題である。表現の構成方法が明確になった結果、Drinfeldレベル構造の高次元への一般化(の定義)もできるようになった。これはまた、高次元モジュライ理論を構築するために不可欠なステップであったが、これにより、モジュライ函手が確定した。
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