研究課題/領域番号 |
23246094
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
土木環境システム
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
岡部 聡 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10253816)
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研究分担者 |
石井 聡 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10612674)
佐藤 久 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80326636)
佐野 大輔 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80550368)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2013年度)
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配分額 *注記 |
48,880千円 (直接経費: 37,600千円、間接経費: 11,280千円)
2013年度: 15,210千円 (直接経費: 11,700千円、間接経費: 3,510千円)
2012年度: 16,250千円 (直接経費: 12,500千円、間接経費: 3,750千円)
2011年度: 17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
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キーワード | 宿主特異的遺伝子マーカー / バクテロイデス 属細菌 / 腸管系ウイルス / 糞便性汚染指標 / 遺伝子マーカー / ウイルス / 水質管理 / 糞便汚染 / 病原微生物 |
研究概要 |
現行の糞便汚染指標である大腸菌群数による微生物学的水質管理は、水環境中での大腸菌群の増殖、糞便に由来しない大腸菌群の存在など、数多くの問題点が指摘されている。このため、合理的な糞便性汚染指標の確立および水域の微生物学的水質管理手法の確立が急務となっている。このような背景のもと、本研究では、宿主特異的遺伝子マーカー(腸内蛋白質分解細菌の最優占種であるBacteroides-Prevotella 属由来遺伝子)をもとに水域の糞便汚染レベルを定量的に評価し、さらに糞便汚染源(ヒト、家畜及び野生動物等)を迅速かつ正確に特定する新規方法論を確立し、具体的な汚染防止対策の構築を含む合理的な微生物学的水質管理を実現することを目的としている。 本年度は、昨年度開発した各宿主特異的糞便汚染マーカーを実際の水環境に適用し、糞便汚染の実態を明らかにした。さらに、遺伝子マーカーを糞便汚染指標として活用するためには、生存細胞と死細胞を区別して定量することが求められる。そこで、Propidium monoazide (PMA)を併用した定量PCR法を確立し、糞便汚染源の特定を行うために重要となる生菌由来の糞便性汚染マーカーの定量が可能となった。 次に、環境水中における糞便汚染マーカー(ヒト、ブタ、ウシ、ニワトリ、カモの各宿主特異的遺伝子マーカー)の挙動を解析した。さらに、既存の糞便汚染指標である大腸菌群数、糞便生大腸菌群及び大腸菌の定量も行い、減衰速度の違いを評価した。 最後に、水系感染する腸管系感染症起因細菌及びノロウイルス等の腸管系ウイルスの特異的検出を行い、各宿主特異的遺伝子マーカーと病原微生物の環境水中における存在比の相関関係を調査した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本年度の研究開発項目は以下の2点であり、1)および2)に関しては当初の予定通りに達成できたと考える。 1)環境水中における糞便汚染マーカーの減衰速度評価: 宿主特異的なBacteroides-Prevotella 属細菌の16S rRNA遺伝子マーカーの環境水中における挙動をPropidium monoazide (PMA)を併用した定量PCR法により定量した。また、従来の糞便汚染指標である大腸菌群数、糞便生大腸菌群及び大腸菌の挙動と比較した。 2)病原微生物(細菌とウイルス)濃度との相関関係の評価 : 水系感染する病原微生物(チフス菌(Salmonella typhi)や赤痢菌(Shigella spp.)等の腸管系感染症起因細菌及びノロウイルス等の腸管系ウイルス)の特異的検出と各宿主特異的遺伝子マーカーと病原微生物の挙動を同時に追跡することにより両者の水環境中残留特性を比較・調査できた。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため記入しない。
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