研究課題/領域番号 |
23249001
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
橋本 俊一 北海道大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (80107391)
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研究分担者 |
南部 寿則 富山大学, 医学薬学研究部(薬学), 准教授 (80399956)
穴田 仁洋 北海道大学, 薬学研究科(研究院), 准教授 (90344473)
坪和 幸司(竹田幸司) 北海道大学, 薬学研究科(研究院), 助教 (00572497)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2013年度)
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配分額 *注記 |
33,540千円 (直接経費: 25,800千円、間接経費: 7,740千円)
2013年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2012年度: 11,570千円 (直接経費: 8,900千円、間接経費: 2,670千円)
2011年度: 14,690千円 (直接経費: 11,300千円、間接経費: 3,390千円)
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キーワード | 不斉触媒反応 / ロジウム(II)錯体 / α-アルキル-α-ジアゾエステル / 分子間C-H挿入反応 / ヘテロ Diels-Alder反応 / 2-アザ-3-シロキシジエン / 不溶性高分子担持型錯体 / アミノ化 / シクロプロペン化 / カルボニルイリド / フロー合成 / 1,3-双極付加環化反応 |
研究概要 |
N-フタロイルアミノ酸を架橋配位子として組み込んだロジウム(II)錯体の創製を基盤とする不斉触媒反応の検討を行い、本年度は以下の成果を得た。 (1) α-アルキル-α-ジアゾエステルを基質とする不斉カルベン反応として、1,4-シクロヘキサジエンと 2,4-ジメチル-3-ペンチル α-ジアゾプロピオナートとの分子間不斉C-H挿入反応について検討を行うと、収率85%、不斉収率80%で目的物が得られた。また、α-ジアゾブタノアートを基質として反応を行った場合、1,2-ヒドリド脱離を経るアルケンが副生するため収率は低下したが、対応するC-H挿入生成物を不斉収率86%で得ることができた。 (2) ロジウム(II)アミダート錯体 Rh2(S-BPTPI)4 をルイス酸触媒として用いた不斉ヘテロ Diels-Alder (HDA)反応開発研究の一環として、2-アザ-3-シロキシジエン とアルデヒドとの触媒的不斉HDA 反応を行った。その結果、高収率かつ最高不斉収率98%で2,6-シス-1,3-オキサジナン-4-オン誘導体が得られることが分かった。また、本法を鍵工程として抗うつ薬デュロキセチンの形式不斉合成、抗腫瘍性天然物クルエンタレンAのアミド側鎖の触媒的不斉合成を行った。 (3) Rh2(S-TFPTTL)4の四つの架橋配位子のうち一つの配位子に末端スチリル基を組み込んだ単量体Rh(II)錯体を調製し,スチレンおよび架橋剤との共重合反応を行い,不溶性高分子担持型Rh(II)錯体を合成した。この錯体はNsN=IPhをナイトレン前駆体とするシリルエノールエーテルの不斉アミノ化反応において、母型錯体と同等の不斉識別能を示すとともに、20回の繰り返し使用が可能であることが分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2-アザ-3-シロキシジエンとアルデヒドとの触媒的不斉HDA反応は、Rh2(S-BPTPI)4を用いることで初めて成功した。本反応は種々の光学活性1,3-アミノアルコールやβ-ヒドロキシアミドの有力な合成法を提供する。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、引き続きα-アルキル-α-ジアゾエステルを基質とする分子間不斉カルベン反応の開発研究を行うとともに、Rh2(S-BPTPI)4を不斉ルイス酸として用いるHDA反応を機軸として生物活性天然物の触媒的不斉合成を展開する予定である。
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