研究課題
基盤研究(B)
土壌・底質に分布する腐植物質の中で酸でもアルカリでも不溶の固体腐植ヒューミンが、ペンタクロロフェノール(PCP)を還元的に脱塩素する嫌気性微生物群の細胞外電子伝達物質として機能することを明らかにした。同じ土壌由来の腐植酸では機能しなかった。FT-IR、NMR、ESR、成分分析、サイクリックボルタンメトリ解析から、ヒューミンの酸化還元中心がキノン骨格および鉄錯体であることが推定された。還元型ヒューミンを電子供与体として、PCPを電子受容体として脱ハロゲン呼吸を行う新規なDehalobacter属細菌の存在が推定された。電子伝達はヒューミンと微生物細胞の間で直接行われていると考えられた。
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