研究課題/領域番号 |
23360375
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
航空宇宙工学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
滝田 謙一 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80282101)
|
研究分担者 |
升谷 五郎 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20271869)
河内 俊憲 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (40415922)
|
研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
|
研究課題ステータス |
中途終了 (2013年度)
|
配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2013年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2012年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2011年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
|
キーワード | 燃焼 / 流体 / プラズマ / 着火 / スクラムジェット / DBD |
研究概要 |
本研究は,平衡(熱)プラズマと非平衡(低温)プラズマの併用により極めてエネルギ効率の高い着火・燃焼促進技術の新規開発を目的とする。平成24年度は ①平衡/非平衡プラズマを併用した着火システムによる着火・燃焼実験,②プラズマ及び火炎の光学計測,③プラズマ反応のモデリング,④3次元燃焼解析コードを用いたプラズマ着火の数値シミュレーション の実施を計画し,以下の成果を得た。 ①については,プラズマジェット(PJ)トーチと誘電体バリア放電(DBD)を併用した着火システムを用いて,水素及び炭化水素を燃料とする着火・燃焼実験を行った。その結果,水素燃料についてはDBD装置の併用による着火促進効果が見られた。しかしスクラムジェットの代表的な炭化水素燃料であるエチレンに対しては,目立った着火促進効果を捉えることができなかった。 ②については今年度は実施しなかった。 ③については,空気中でDBD装置を作動させた場合に,多く生成されることが知られているオゾンを燃焼機構に加えて着火遅れ時間の解析を行い,上記①で観測されたエチレン燃料に対してDBD装置を併用しても着火促進効果がほとんど見られない原因を探った。 ④については水素燃料について,DBD装置の作動を模擬するオゾン添加を行う領域とオゾン添加濃度を変化させた計算を行った。その結果,断面全域に平均的にオゾンを加えた場合と同等の着火促進効果を,噴射孔側の壁面付近に集中的にオゾンを供給することができ,より効率的にオゾンの着火促進効果を得られることを見出した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の研究代表者が平成24年7月~9月と11月以降と2回にわたり体調を崩して入院した。入院中も研究分担者が研究代表者の計画に従い可能な研究を遂行したが,一部については研究代表者の直接的な関与が必要であるので実施を見送ったため。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は研究代表者の復帰を待って,研究目的の達成を目指す。なお,研究分担者の升谷は定年退職し教育専念ポストに採用されることになったため,河内は岡山大学に転出し東北大学で実験を行うことが困難になったため,平成25年度は研究分担者を辞退することになった。一方,低速流中で作動するDBD装置について優れた研究実績を有する東北大学工学研究科航空宇宙工学専攻の浅井圭介教授を新たな研究分担者に迎え,DBD装置の作動特性向上による優れた着火・燃焼促進技術の開発を行っていく。同分担者担当分については,研究代表者と相談の上,研究代表者の完全な職場復帰に先だって進められる部分は実施する。 具体的には,①優れた着火・燃焼性能を与えるDBD装置形状を実験的に調べる。②火炎とプラズマの光学的観測を行い,着火・燃焼促進に寄与する活性種を明らかにし,その効率的な供給法を見出す。③3次元数値シミュレーションと実験結果を比較し,本着火・燃焼促進の物理的および化学的機構を考察する。
|